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On the Production
by 井口健二
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■第152回
ソニーが契約しているが、中止された“Pinkville”もMG
M/UA=ソニーだったもので、さてどうなるだろうか。
* *
“James Bond 22”の仮題名で製作準備の進められていた
シリーズ最新作の撮影が1月3日に開始され、その公開題名
が“Quantum of Solace”になることが発表された。
同名のイアン・フレミングの原作は、1960年に出版された
短編集“For Your Eyes Only”に納められたもので、オリジ
ナルはキューバ革命を背景にしてバミューダ諸島のナッソー
を舞台にした、サマセット・モームの作品のような人間関係
を描いた短編だそうだ。
と言ってもこの物語が映画化されるものではなく、これは
あくまでも題名だけの採用。そして映画の物語は、正に前作
『カジノ・ロワイヤル』の最後のシーンの2分後から再開さ
れ、復讐に燃えるボンドはオーストリア、イタリア、そして
中南米へと冒険を繰り広げて行くとされている。
主演は前作に引き続きダニエル・クレイグ。共演は、今回
の敵役ドミニク・グリーンに、『潜水服は蝶の夢をみる』の
マチュー・アマルリク、またウクライナ出身のオルガ・クリ
レンコがボンドガールとして登場、さらにイギリス人女優の
ジェンマ・アルタートンがMI6のエージェントに扮する。他
にジュディ・ディンチ、ジェフリー・ライト、ジャンカルロ
・ジャンニーニらも前作から引き続き登場。また前作でMr.
ホワイトを演じたジェスパー・クリステンセンもキャスティ
ングされている。
監督は、『チョコレート』などのマーク・フォースター。
脚本は、ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイドとポール
・ハギス。なおイギリスでは1500人規模のエキストラの募集
もされているそうで、かなり大掛かりな撮影も行われている
ようだ。そして撮影は4月29日にはオーストリア西部の古都
ブレゲンツに移動され、さらに5月10日まで行われて、公開
は今年11月7日に予定されている。
* *
ピクサー+ディズニーの大元となった“Toy Story”の第
3作が製作されることは以前に紹介しているが、第2作の共
同監督を勤めたリー・アンクリッチの監督で2010年6月18日
の全米公開が予定される第3作に先駆け、第1作と第2作が
3D版で再公開されることが発表された。
この計画は、『ナイトメア・ビフォー・クリスマス』と同
様の2Dのフィルムから3D化されるものだが、この3D化
の作業では、前2作を手掛けたジョン・ラセターが直接監修
をすることになっている。そして全米公開は、第1作の3D
版が2009年10月2日、第2作が10年2月12日となっており、
そのまま3D製作される第3作の公開に繋げられるものだ。
なお、ピクサー社の2009年公開新作には、昨年7月1日付
第138回で紹介した“Up”が6月12日に予定されているもの
だが、その作品までは2D公開の予定で、それ以降は一気に
3D攻勢となりそうだ。
一方、ディズニー社全体の3D計画では、昨年7月15日付
第139回で紹介したロバート・ゼメキス監督、ジム・キャリ
ー主演のパフォーマンス・キャプチャー作品“A Christmas
Carol”が、2009年11月6日の全米公開予定で撮影中の他、
今年11月26日の全米公開予定で“Bolt”というジャーマン・
シェパード犬が主人公のアニメーション作品の製作も3Dで
進められている。
さらに、12月1日付第148回で紹介したティム・バートン
監督の“Frankenweenie”と“Alice in Wonderland”は、共
にまだプレプロダクションの段階だが、“Frankenweenie”
の公開は2009年12月、また“Alice…”は5月の撮影開始が
予定されており、こちらも3D攻勢は果敢に進められるよう
だ。
いよいよ3D時代の本格開幕だが、昨年の12月には全国で
10館が一斉3D化されたとはいえ、まだまだ小規模な対応の
日本はこの先どうなるのだろうか。
* *
ここからはSF/ファンタシー系の映画情報を紹介する。
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02月01日(金)
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