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On the Production
by 井口健二
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■第144回
メリカでは“Brothers”の題名で紹介されているものだ。
またこの他に、ヨーロッパ映画からは7月に紹介した突然
睡魔に襲われる奇病ナルコレプシーを題材にしたフランス製
の奇想天外コメディ『ナルコ』(Narco)も、“The Secret
Adventures of Gustave Klopp”の英題名で、スパイグラス
社によるリメイクが決まったようだ。
この作品は、7月の紹介では、もう少し洗練してほしいと
書いたものだが、ハリウッドリメイクということではどうな
りますか。なおこちらのリメイクスタッフはまだ発表されて
いない。因にオリジナルは世界20カ国で公開されたそうだ。
* *
続けて、往年のアクション映画のリメイク情報を2本。
まずは、日本では1975年にサブウェイ・パニック』の邦題
で公開された作品“The Taking of Pelham One Two Three”
を、『デジャヴ』のデンゼル・ワシントン主演、トニー・ス
コット監督のコンビでリメイクする計画が進められている。
オリジナルは、ウォルター・マッソー主演、ジョセフ・サ
ージェント監督で、ニューヨークの地下鉄網を背景に、犯罪
者の一味が乗客の乗った地下鉄列車を乗っ取り、環状線をノ
ンストップで走らせたまま身の代金を要求するというもの。
日本では、同年公開の『新幹線大爆破』と前後したために、
スケールの違いなどもあってあまり評判にならなかったが、
マッソーが意外なアクションも披露し、ロバート・ショウら
が演じる犯人たちにも凄味のあったものだ。
元々はジョン・ゴーディのベストセラーとなった小説の映
画化で、同じ原作からは1998年にテレビドラマ化もされてい
るそうだ。
その作品を今回は、デイヴィッド・コープの脚色により現
代化してリメイクするもので、ワシントンは、オリジナルで
マッソーが演じた地下鉄の技術担当者ザッカリー・ガーバー
役に挑む。オリジナルの当時とは桁違いに情報化の進んだ現
代で、基本は乗客の安全を最大限に奮闘する姿が描かれる。
製作は、コロムビア傘下のエスケープアーチスツ。2008年
初旬の製作を目指している。因にコープは“Spider-Man 4”
の脚本をすでに提出したようだ。
もう1本は、1978年公開のイギリス作品『ワイルド・ギー
ス』(The Wild Geese)のリメイクを、『300』を成功さ
せたハリウッド・ギャングが計画している。
オリジナルは、アンドリュー・V・マクラクレン監督、リ
チャード・バートン、ロジャー・モーア、リチャード・ハリ
スの主演で、アフリカを舞台に、幽閉された民主化のリーダ
ーを救出するため、ロンドンのアンダーグラウンドから集め
られた傭兵部隊が活躍するというものだ。
今のところは、ルパート・サンダースという監督が決まっ
ているだけのようだが、配給はワーナーと話し合われている
とのことだ。
* *
後は、SF/ファンタシー系の映画の情報を紹介しよう。
まずは、第141回で紹介したスーパーマン、バットマン、
ワンダーウーマンなど、DCコミックスのスーパーヒーロー
たちが勢揃いする“Justice League of America”の映画化
計画が急浮上し、2009年夏の公開に向けた製作が決定になっ
たようだ。
また監督には、前回報告した通り『ハッピー・フィート』
のジョージ・ミラーの起用が発表されている。
ただし、出演者はシリーズ進行中の作品との兼ね合いでか
なり微妙となっているようで、バットマンのクリスチャン・
ベールに関しては、クリス・ノーラン監督が製作時期の調整
を申し入れたとの情報もあるが、スーパーマンのブランドン
・ラースについては、ドイツで撮影中のブライアン・シンガ
ー監督の意向が掴めず、替りにテレビシリーズからの起用も
噂されている。
一方、ワンダー・ウーマンの配役には、一時はジェシカ・
ビールの名前が挙がっていたが、これは本人が断ったという
ことだ。この他、フラッシュ役に、『ブレイド3』などのラ
イアン・レイノルズ。グリーン・ランタン役には、『トラン
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10月01日(月)
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