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On the Production
by 井口健二
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■第143回
すでに撮影が行われており、クリスマスシーズン前に完了さ
れる予定。“Hancock”“Seven Pounds”の2作品は、いず
れもコロムビアが配給し、“Seven Pounds”の公開は2008年
末となっている。
        *         *
 ここからは、SF/ファンタシー系の映画の話題を中心に
紹介する。
 まずは、上の記事にも登場した年末公開の『アイ・アム・
レジェンド』は、リチャード・マシスンが1954年に発表した
同名の原作からの3度目の映画化となるものだが、この他に
も往年のSF映画のリメイク計画が続々と発表されている。
それらを纏めて紹介しておこう。
 その1本目は、1966年にリチャード・フライシャー監督、
ラクウェル・ウェルチ、ドナルド・プレザンス共演で映画化
された“Fantastic Voyage”(ミクロの決死圏)のリメイク
が、ローランド・エメリッヒ監督で計画されている。
 オリジナルは、物体ミクロ化の研究を進める米軍機関が、
研究完成への鍵を握るソ連の研究者を亡命させるが、襲撃さ
れて亡命者は脳に損傷を負ってしまう。その損傷は外側から
は手術できず、未完成のため時間が限定されるミクロ化技術
を使って医師を体内に送り込むが…というもの。当時は大掛
かりなセットを使った特撮で映像化したが、CGI/VFX
でどのようにリメイクされるか楽しみだ。
 またこのリメイクの脚本を、『ナショナル・トレジャー』
を手掛けたマリアンヌ&コーマック・ウィバリーのチームが
担当するのも期待される。
 因にこの作品は、エメリッヒとフォックスでは、『インデ
ィペンデンス・デイ』『デイ・アフター・トゥモロー』に続
く3度目のコラボレーションになるものだ。
 一方、エメリッヒの新作の“10,000 B.C.”は、ワーナー
配給で来年3月7日に全米公開される。
        *         *
 2本目もフォックスから、キアヌ・リーヴス主演で1951年
公開の“The Day the Earth Stood Sill”(地球の静止する
日)のリメイクが、早ければ年内、遅くとも2008年初旬の撮
影開始で計画されている。
 オリジナルは、後に『ウェストサイド物語』『サウンド・
オブ・ミュージック』から、『アンドロメダ…』『スター・
トレック』へと進むロバート・ワイズの監督作品で、突然地
球を訪れた異星人が、究極の破滅兵器となるロボットを従え
て地球のリーダーたちに恒久平和の達成を訴えるが…という
もの。51年当時は第2次大戦が終結し、冷戦が始まろうとし
ている時代に作られた作品を、如何に現代化しているかにも
興味を引かれるところだ。
 脚本はデイヴィッド・スカーパが執筆、監督を『エミリー
・ローズ』のスコット・デリクスンが担当する。因に、この
リメイクでは、VFXを多用したテントポール作品を目指す
ともされているようだ。
 なおリーヴスは、ジェームズ・エルロイ原作、デイヴィッ
ド・ゴイヤー監督による“The Night Watchman”の撮影を終
えたところで、それに続けてのフォックス作品となる。
        *         *
 3本目はディズニーで、1975年に公開された“Escape to
Witch Mountain”(星の国からきた仲間)に基づく“Witch
Mountain”という作品が、ドウェイン“ザ・ロック”ジョン
スンの主演で計画されている。
 オリジナルはジョン・ホフ監督、エディ・アルバート、レ
イ・ミランドらの出演で映画化されたものだが、超能力を発
揮する2人の子供を巡って、彼らを助けようとする人々や、
その超能力を利用しようとする連中が交錯する物語。元々は
アレクザンダー・キーの児童書を原作としたものだ。
 そのオリジナルから今回は、超能力を持った子供たちを乗
せてしまうラス・ヴェガスのタクシー運転手をザ・ロックが
演じるということで、善人悪人交錯する中、子供たちを守っ
てザ・ロックが活躍することになりそうだ。
 撮影は、来年3月開始の予定。監督は、先にディズニーで
“The Game Plan”というコメディ作品を、ザ・ロックと共

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09月15日(土)
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