ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460319hit]

■第141回
“Beowulf”の脚本も手掛けているアヴェリーは、前回紹介
したように“Silent Hill 2”からは降板を表明しているも
のだが、製作者のハディダとの関係は問題ないようだ。また
今回の計画に関しては、「ゲームは、第1作の時からプレイ
している。その時から主人公がダムや橋を破壊したり、残壕
を急襲するこの冒険をスクリーンで描きたいと思っていた」
とのこと。気合いの入った作品が期待できそうだ。
 因にアヴェリーは、1994年の『パルプ・フィクション』で
クエンティン・タランティーノと共にオスカー脚本賞を受賞
している。
 一方、権利元のIDソフトウェア社は、本作の他にも、以
前に映画化の計画を紹介している“Doom”や“Quake”など
も手掛けており、また現在は“Wolfenstein”の新作を開発
中だそうだ。それからハディダは、クリストフ・ガンズ監督
の“Onimusha”の計画はまだ進めているようだ。
        *         *
 『ミス・ポター』では絵本作家に扮したレニー・ゼルウィ
ガーが、エド・ハリス、ヴィーゴ・モーテンセンと共演する
西部劇の計画が発表された。
 この作品は、サスペンス作家として知られるロバート・B
・パーカーが発表した2作目の西部劇“Appaloosa”を映画
化するもので、無法地帯の町を守るために雇われた2人の男
が、魅力的な未亡人の出現で計画が狂って行くというお話。
その通りの配役を3人が演じることになりそうだが、内、ハ
リスとモーテンセンは『ヒストリー・オブ・バイオレンス』
に継ぐ共演となる。
 また、“National Treasure: Book of Secrets”への出演
を終えているハリスは、『ポロック』以来の監督も務めるも
ので、ロバート・ノットと共に脚色も担当している。撮影は
10月1日にニューメキシコでの開始が予定され、来年の夏に
計画されているハリウッド俳優組合のストライキ前の完了を
目指すとされている。製作はニューライン。
 なおゼルウィガーは、主役を演じている“Bee Movie”の
声の出演と、“Leatherheads”“Case 39”の撮影が完了し
ているようだ。
        *         *
 2006年にスティーヴ・マーティン主演で再開された『ピン
ク・パンサー』シリーズの続編が計画され、その新作にアン
ディ・ガルシア、ジョン・クリース、アルフレッド・モリー
ナらの新登場が発表された。また前作に登場したジャン・レ
ノ、エミリー・モーティマも再登場するとのことだ。
 この計画自体は、2006年3月の前作の公開直後に発表され
ていたものだが、当時はMGMの買収劇などで混乱し、その
後の状況が報告されていなかった。それがようやく進展した
ものだが、前作は全世界で1億4000万ドル以上の興行収入を
上げており、その期待に応える続編となるものだ。
 物語は、クルーゾー警部が世界中の美術品を盗みまくる窃
盗犯を捕まえるというもので、今回新登場の俳優たちは全員
クルーゾーに協力する刑事の役とされている。つまりクルー
ゾーの奮闘に振り回される役柄ということ?
 脚本は、ローウェル・ガンツ、ババルー・マンデル、スコ
ット・ニュースターター、マイク・ウェバーとマーティンが
執筆。監督は、前作のショウン・レヴィに替って、2003年の
『エージェント・コディ』を手掛けたハラルド・ツワートが
担当する。因にこの作品は、日本では不遇な公開だったが、
アメリカのガイド本では星3つの高評価を得ているものだ。
 “The Pink Panther 2”の全米公開は、2009年2月13日と
されている。
        *         *
 8月10日に全米公開された“Rush Hour 3”の製作者アー
サー・サーキシアンが、1971年にショーン・コネリー主演、
シドニー・ルメット監督で映画化されたローレンス・サンダ
ース原作“The Anderson Tapes”(ショーン・コネリー盗聴
作戦)の映画化権を獲得し、ニュー・ヴァージョンの映画化
を目指すことを発表した。
 1971年版はニューヨークを舞台にして、コネリー扮する泥

[5]続きを読む

08月15日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る