ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460314hit]

■第140回
けた“Superbad”というコメディ作品が、今夏にコロムビア
から全米公開される。さらに“The Pineapple Express”と
いう作品が脚本・主演でコロムビアで進められており、また
“Drillbit Taylor”という脚本がパラマウントと契約され
ているそうだ。
 一方、“Hornet”の主演者には、ジョージ・クルーニーや
マーク・ウォールバーグ、ジェイク・ギレンホールらの名前
も挙げられていたものだが、そこに自作自演のコメディで実
績を積むローガンの起用は注目される。また、オリジナルで
ブルース・リーが演じたカトー役には、ローガンがスティー
ヴン・チョウこと『小林サッカー』などのチャウ・シンチー
(周星馳)の共演を希望しているという情報も流れており、
これはちょっと面白くなりそうだ。
 物語的には多少オールドファッションとも言われる原作の
映画化には、いろいろな方策が考えられているようだ。ただ
しローガンは、先に開催されたComic Con.でのQ&Aに登場
し、映画化のジャンルは得意のコメディになるのかという質
問に対しては、「コメディではない。これはアクション映画
だ」と宣言したそうで、その意気込みは買える。
 それにカトー役がチャウ・シンチーということは、単純に
風貌が似ているということかも知れないが、コミカルな面も
考慮されているとも思えるもので、コメディではないにして
も現代的なセンスでの映画版の登場を期待したい。
        *         *
 お次もコロムビアの情報で、トム・クルーズの主演が予定
されている“Edwin A.Salt”の監督について、『ホテル・ル
ワンダ』のテリー・ジョージ監督と交渉中であることが公表
された。
 この作品は、『リクルート』などのカート・ウィマーの脚
本で、CIAの係官が上司からロシアの二重スパイと指摘さ
れ、身の潔白を証明するために家族関係の再構築をしなけれ
ばならなくなるというお話。題名はこのCIA係官の名前に
なっており、クルーズがその役を演じる予定となっているも
のだ。『ミッション・インポッシブル』とはかなり違った雰
囲気になりそうだが、Variety紙などでは、「クルーズがス
パイに再挑戦」といった感じの紹介になっていた。上司に不
正を指摘されて、潔白を証明すると言うことでは『マイノリ
ティ・リポート』も似ているが…
 クルーズは、『M:i3』のプロモーション中のトラブルな
どでパラマウントから契約解除されて以降は、盟友ポーラ・
ワグナーがトップを務めるUAで、すでに完成しているロバ
ート・レッドフォード監督の“Lions for Lambs”と、現在
はブライアン・シンガー監督の“Valkyrie”を撮影中という
状況だが、今回の計画が進行すれば、同じソニー傘下の会社
とはいえ、初めてのUA以外の作品ということになる。
 ただしクルーズには、『ラスト・サムライ』などのワーナ
ーからも、トッド・フィリップス監督がドイツのコメディ映
画をリメイクする“Men”という計画のオファーもされてい
るということで、そろそろPを除く各社からのオファーが届
き始めているようだ。
 なお、今回のコロムビア作品については、実は数ヶ月前か
らクルーズとの間で計画が策謀されていたもので、ウィマー
の脚本にマッチする監督の選考が進められていた。そこにジ
ョージ監督の名前が浮上してきたものだが、そのジョージ監
督は、フォーカス・フィーチャーズ製作で、ホアキン・フェ
ニックス、マーク・ラファーロ、ジェニファー・コネリー、
ミラ・ソルヴィノ共演による“Reservation Road”という作
品の撮影が終了したところで、タイミング的には全く問題は
ないようだ。
        *         *
 続いては、パラマウントで進められている2本の続編に懐
かしい顔の登場が報告されている。
 まずは、“Star Trek XI”に、レナード・ニモイの出演と
若き日のスポック役を、テレビシリーズ“Heroes”での演技
が評判のザカリー・クィントが演じることが公式に発表され
た。

[5]続きを読む

08月01日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る