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On the Production
by 井口健二
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■第136回
各地を旅する孤独なヒーローの姿を描くということだ。テー
マは多少アナクロな感じもしないでもないが、アメリカ人は
いつまでたってもこの手の作品が好みのようだ。
 なおヒューズ兄弟は、最近では“The Ice Man”や、往年
のテレビシリーズを映画化する“Kung Fu”の監督にも名前
が挙げられたが、いずれもまだ実現に至っていない。しかし
本作に関しては、シルヴァはすでにキャスティングの準備を
進めており、監督が主演俳優を決定すれば、今年末にも製作
に掛かれるとのことだ。
 前作『フロム・ヘル』では、アラン・モーア、エディ・キ
ャンベル原作のグラフィックノヴェルを基に、19世紀末のロ
ンドンを構築して魅せた兄弟が、今度はどんな終末世界を描
くか楽しみだ。
        *         *
 最初の記事でも触れたが、いよいよ撮影開始が目前となっ
た“Indiana Jones 4”について、少しずつ情報が流れてき
ている。
 それによると、まず物語は第2次大戦後の1950年代を背景
にしているようだ。そして、インディの息子役として新たに
キャスティングされたシーア・レイビオフは10代でバイクを
乗り回す暴走族という設定。また物語にはエリア51とソ連
のスパイも絡むということだ。
 さらに脚本はデイヴィッド・コープが執筆したものだが、
その内容には先にフランク・ダラボンが提案した内容も加味
されているとのこと。そして題名は、“Indiana Jones and
the City of the Gods”になるとされている。
 基本的な設定は大体予想通りという感じだが、ここからの
展開がどうなっているかがお楽しみだ。なお“The Mummy”
と同様、こちらも主人公が代替わりしてのシリーズ継続の噂
もあるようだが、さてどうなりますか。
        *         *
 第133回で紹介したブライアン・シンガー製作監督による
第2次大戦秘話の映画化について、題名が“Valkyrie”と報
告され、トム・クルーズの主演に続いて、ケネス・ブラナー
の共演が発表された。
 ブラナーが演じるのはドイツ人将校の役で、クルーズが演
じる主人公の指導者となってヒトラー暗殺を計画する…とい
う物語になるようだ。因に、クリストファー・マクアリーと
ネイザン・アレクザンダーの共同で執筆された脚本は、実話
に基づくとされている。
 なお、ブラナーは、監督としてマイケル・ケイン、ジュー
ド・ロウ共演による“Sleuth”のリメイクを撮り終えたとこ
ろ。一方のクルーズは、ロバート・レッドフォード監督によ
る“Lions for Lambs”に続いて、UA作品に主演すること
になる。
 これでクルーズは、ポーラ・ワグナーがトップとなってか
ら計画が承認されたUAの2作品に、共に主演することにな
った。まあ監督の希望があるなら仕方がないが、そろそろ他
の人の情報も聞きたいところだ。
 撮影は7月19日にベルリンで開始される。『M:I 3』の時
は、予定されたベルリンロケがキャンセルされたが、今度は
大丈夫かな。
        *         *
 ソニー傘下スクリーン・ジェムズから、“Armageddagain:
The Day Before Tomorrow”と題するディザスター映画のパ
ロディの計画が発表された。
 この作品は、先に“Pearl Harbor II: Pearlmageddon”と
いう作品を発表したロバート・モンヨーとトラヴィス・オー
ティスの脚本に同社が契約を結んだもので、内容は…一朝一
夕に紹介できるものではないようだ。
 モンヨーの脚本、監督、編集による前作は、たった2日間
の撮影で作られたものだそうだが、それが注目されて今回の
契約に結びついたとすれば大したものだ。スクリーン・ジェ
ムズは、ソニーピクチャーズがジャンル向けに設立したブラ
ンドだが、契約を結んだとなればそれなりのバックアップも
するのだろうし、それなりの期待は持ちたいところだ。
        *         *
 続いてもディザスター映画の話題で、最近“Barbarella”
の話題を何度も紹介しているディノ&マーサ・デ=ライレン

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06月01日(金)
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