ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460319hit]
■第134回
その他の配役は未発表だが、脚本は、『X−メン』『ファ
ンタスティック・フォー』、それに『エレクトラ』を手掛け
てマーヴル作品の映画化では実績のあるザック・ペン。監督
は、『トランスポーター2』のルイス・ルテリエで、撮影は
今夏にカナダのトロントで開始される。
因に、アン・リー監督で、エリック・バナが主演した前作
は、主人公が内省的になり過ぎて、『スパイダーマン』から
『ゴーストライダー』まで続くマーヴルコミックスの映画化
の中では希な不成功作とされているものだが、今回は、物語
を原作コミックスや、往年のテレビシリーズの路線に近いも
のにして、人気の巻き返しを図ることになるようだ。
それで、インディーズに活動中心を置く俳優の主演という
のも不思議な感じだが、マーヴルの代表からは、「ノートン
は、現在の映画界の中で、最も多才で、天賦の才能に恵まれ
た俳優だ。このマーヴルの中でも最も人気があり、重要なキ
ャラクターを映画化するにあたって、彼ほど最適な人物はい
ない」との発表もされており、『ハルク』の映画化は、やは
りそれなりの覚悟を持って行うことになりそうだ。
なお、全米公開は“Iron Man”が2008年5月2日、“The
Incredible Hulk”は続く6月13日に予定されている。
* *
続いてマーヴルの情報で、『X−メン』からのスピンオフ
第2弾“Magneto”の監督に、『ブレイド』3部作や『ゴー
ストライダー』、さらに『バットマン・ビギンズ』の脚本を
担当し、『ブレイド3』の監督も努めたデイヴィッド・ゴイ
ヤーの起用が発表された。
この作品は、第77回でも紹介したように『X−メン』3部
作ではサー・イアン・マッケランが演じた敵役マグニトーの
生い立ちを描くもので、第2次大戦末期のアウシュヴィッツ
強制収容所での超能力の発現や、そこに救出部隊の兵士とし
て現れたザヴィア(プロフェッサーX)との出会い。さらに
は、救出後にその超能力を使ってナチ残党狩りを始めたマグ
ニトーとザヴィアの対立などが描かれる、とのことだ。
因に、描かれるマグニトーとザヴィアは、共に20代とのこ
とで、さらにナチ残党狩りを描くということでは、かなりの
アクションも演じられることになる。従って、マッケランも
ザヴィア役のパトリック・スチュアートもそのままでの出演
は難しそうだ。また、ナチ残党狩りということでは、『ブレ
イド』にも似た展開になりそうで、その点でのゴイヤーの起
用は面白い。なお脚本には、以前に紹介したシェルドン・タ
ーナーのものが使用される。
一方、スピンオフ第1弾の“Wolverine”は、デイヴィッ
ド・ベニオフの脚本と、ヒュー・ジャックマンの主演がすで
に発表されているが、こちらはまだ監督が決定していないよ
うだ。ただしこれも近日中に発表されると思われるが、今年
は、『ゴーストライダー』『スパイダーマン3』に続いて、
“Fantastic Four: Rise of the Silver Surfer”の全米公
開も6月15日に行われるマーヴル作品の映画化は、来年はさ
らに強化されることになりそうだ。
* *
そしてもう一つマーヴルの情報で、日本では今日世界最速
公開された『スパイダーマン3』の後続の計画が、本格的に
動き出しているようだ。
この情報では、ソニー・ピクチャーズが、すでに“Spider
-Man 4”“5”“6”の製作を決定したという報告に始まり、
その作品には、サム・ライミ監督とトビー・マムガイア、そ
れに一番の難関と思われていたキルスティン・ダンストの出
演も確実となっているそうだ。
ただしダンストの発言では、「次回の作品までには、少な
くとも4年は間を開ける」としており、その計算で行くと、
シリーズ再開は2011年ということになる。またその場合は、
3年連続の公開という可能性もあるものだ。
一方、ライミ監督には“The Hobbit”の計画もオファーさ
れていたものだが、実はこの計画では、権利の一部をMGM
[5]続きを読む
05月01日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る