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On the Production
by 井口健二
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■第127回
が公開されてから19年目ということだが、ここで当然心配さ
れるのは64歳になったフォードのアクションということにな
る。しかしフォード自身は、「古い友人たちと一緒に仕事が
出来るのは素晴らしいことだ。昔のパンツが合うかどうかは
判らないが、帽子は合うと思うよ」とのことだ。
一方スピルバーグは、「(コープの)脚本は、我々が待っ
た甲斐のあるものだった。これで、我々がインディアナ・ジ
ョーンズと共に作ってきた歴史の中から、ファンが期待する
全てのもの見せることが出来る。ジョージも、ハリスンも僕
も、皆興奮した」と、脚本への賛辞を贈っている。
なおコープは、スピルバーグとは“Jurassic Park”“War
of the Worlds”に続くコラボレーションということになる
が、スピルバーグの娯楽映画の側面を支えると共に、最近で
は“Spider-Man”のメガヒットも生み出すなど、実力的には
申し分ない。とは言うものの、その脚本の内容については、
題名も含めて一切秘密とされているものだ。
ただし、この発表とは別に行われたルーカスの発言では、
「アクションというよりも人間ドラマが中心になる。しかし
非常にファンタスティックな内容を中心としたものだ」とい
うことで、連続活劇を再現したとも言われた第1作の頃とは
多少趣は変わるかも知れないが、ミステリアスファンタシー
の王道を行く作品は期待できそうだ。
先に、ナタリー・ポートマンがインディの娘役をオファー
されたという情報もあったりしたが、6月の撮影開始に向け
て、しばらくは注意して見て行くことにしよう。
* *
昨年アメリカのベストセラーリストを賑わせたオードリー
・ニフェネガー原作“The Time Traveler's Wife”の映画化
について、権利を保有するニューラインから、その脚本のリ
ライトを、1990年の“Ghost”でオスカーを受賞したブルー
ス・ジョエル・ルービンと契約したことが発表された。
題名の通り、時間旅行の能力を持った男性と、彼が恋した
女性との関係を描いた原作は、2003年に未出版の状態で映画
化権がニューラインと契約され、その時から当時はニューラ
インの親会社のワーナーが本拠だったブラッド・ピット主宰
のプランBで計画が進められていた。そして出版された原作
がベストセラーになったことを機に、映画化の動きが本格化
してきたものだ。
なお、監督にはロバート・シュウェンクが予定され、すで
にジェレミー・レヴィンによる脚本も執筆されていたが、計
画はその状態で頓挫していたもので、今回はルービンの参加
によって状況の打開が目指される。なお以前の計画では、ヒ
ロイン役には2004年の“The Notebook”(君に読む物語)に
主演したレイチェル・マクアダムスが予定されていたようだ
が、現在も契約が生きているかは不明。
因に、ルービンは“Stuart Little 2”や“Deep Impact”
も手掛けており、ファンタスティックな内容には定評がある
ところだ。素晴らしい脚色を期待したい。また、ピットは現
在も製作者に名を連ねているものだ。
* *
お次は、ちょっと話がややこしくなりそうな情報で、まず
はジェームズ・キャメロンが、懸案だった製作費2億ドルの
SF大作“Avatar”の製作を、2009年夏の公開を目指して開
始することを発表した。
キャメロンのドラマ作品としては、1997年の“Titanic”
以来12年ぶりとなるこの計画は、遠く離れた星で繰り広げら
れる人類と、その星の住民との闘いを描くもの。物語の主人
公は、元海兵隊員だが、植民を進める人類のやり方に疑問を
持ち、最後は原住民を率いて人類に反旗を翻す、ということ
になる。そしてこの主人公役には、オーストラリア出身のサ
ム・ウォージントンという新人の起用が発表されている。
また、主人公が恋する原住民の女性役には、“Pirates of
the Caribbean: The Curse of the Black Pearl”に出てい
たゾーイ・サルダナの出演も契約されており、実写の撮影は
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01月15日(月)
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