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On the Production
by 井口健二
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■第115回
 新人の次はベテラン監督で、『ダ・ヴィンチ・コード』の
ロン・ハワード監督が、テレビシリーズの“Babylon 5”な
ども手掛けたJ・マイクル・ストラチンスキーの脚本による
“The Changeling”というスリラー作品を監督する計画が発
表されている。
 この作品は、実話に基づくとされているもので、息子を誘
拐された母親が子供を返してくれるように一心に祈り続け、
やがて祈りが通じて子供は返されるが、母親はその子が自分
の息子ではないとの疑いを持つという物語。これに超自然的
な要素が入っているか否かは不明だが、ストラチンスキーは
マーヴル・コミックスと専属契約を結んで、“Spider-Man”
のコミックスなども手掛けている作家なので、期待したいと
ころだ。
 ただし、ハワード監督には、イラク戦争を扱った“Last
Man Home”、娘のブライスが主演する“The Look of Real”
の計画が進んでいる他、歴史ものの“The Serpent and the
Eagle”、地方政治を描いた“The Power of Duff”などの企
画も目白押しで、次の作品がどれになるかは全く不明のよう
だ。また、『ダ・ヴィンチ・コード』の続編の監督契約は、
まだ結ばれていないとのことだ。
        *         *
 ところで、前の記事の脚本家のストラチンスキーについて
は、この他にも興味を引かれるニュースがあったので、まと
めて紹介しておくことにしよう。
 まずストラチンスキーは、前の記事でも触れたようにマー
ヴル社と専属契約を結んでいるものだが、そのため今年5月
15日付第111回で紹介したマーヴルの映画製作でも、かなり
中心的な位置にいるようだ。そこで彼の口からはマーヴルが
進めている各作品の進捗状況も報告されている。
 その報告で、以前の記事でも紹介した北欧神話を背景とす
る“Thor”の映画化の脚本に、『ブレイド』や『バットマン
・ビギンズ』のデイヴィッド・ゴイヤーが起用されることに
なったということだ。なおこの脚本は、前にはマーク・プロ
トセヴィッチの名前が紹介されていたものだが、今回はこれ
に、ゴイヤーがストーリーの執筆を契約したということだ。
ここでこの契約が、プロトセヴィッチのストーリーを改訂す
るものか、新規にストーリーを作るものかは明らかにされて
いないが、契約にはゴイヤーの脚本も含まれているもので、
いずれにしても脚本はゴイヤーの名前になるようだ。
 一方、脚本家としてのストラチンスキーは、彼が2004年頃
に“Star Trek”の新テレビシリーズの計画に参加していた
ことも公表している。この計画では、“The Crow”のテレビ
シリーズなども手掛けた脚本家のブライス・ゼイベルと共に
進めていたもので、そこではカーク、スポック、マッコイが
登場するものの、オリジナルシリーズとは別の世界で展開さ
れる新たな物語を構築するものだったようだ。因に彼は、当
時14ページのストーリー概要を提出したとしている。
 つまり、現在進められている映画版で、カークとスポック
を登場させるというアイデアはその当時からあったもののよ
うだ。しかし、ストラチンスキーらが考えたのは、彼らの新
たな冒険を描くもので、彼らの若い頃を描くというものでは
なかったそうだ。ただし、今後の映画シリーズがどのような
発展をするかは不明だが、場合によってはストラチンスキー
らの考えに沿うこともあり得そうだ。
        *         *
 ワーナーから、新しいSF3部作の映画化権を獲得したこ
とが発表された。この作品は、“Dark Angel”の原作でも知
られる作家のデイヴィッド・クラスが、Caretaker Trilogy
という呼び名で計画しているもので、今回はその第1作とな
る“Firestorm”の映画化権が契約され、さらに続編2作の
オプション契約もされたものだ。
 物語は、ごく普通の高校生だった主人公が、ある日、自分
が現在進んでいる地球上の出来事と、1000年後に起きる地球
破滅の両方の戦いにおいて中心人物であることに気付くとい

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07月15日(土)
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