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On the Production
by 井口健二
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■第97回
 この計画は、『バットマン・ビギンズ』のノーラン監督が
2年半ほど前から進めていたもので、クリストファー・プリ
ーストの原作から、『メメント』の原案にも協力した兄弟の
ジョナサンと共に脚色を行っていた。内容は、1878年を発端
とする19世紀末の時代背景で、当時のロンドンで人気を二分
していた2人のステージマジシャンの確執を描いたもの。互
いにネタばらしを行ったり、新規なトリックを編み出すなど
の熾烈な闘いを続けていたが、やがて2人は揃って殺人の容
疑者にされてしまうという展開になるようだ。
 なお、元々の原作の映画化権は、『パッション』なども手
掛けたニューマーケットが所有していたもので、脚色の依頼
も同社が行っていた。これに対して2年前の時点でワーナー
とディズニーが製作に参加したもので、映画の配給は、アメ
リカ国内をタッチストーン、海外はワーナーが担当すること
になっている。撮影は来年1月に開始の予定。
 因にジャックマンは、撮影中のシリーズ第3作の“X3”は
それまでに完了する計画で、またダーレン・アロノフスキー
監督の“The Fountain”と、ウッディ・アレン監督の新作も
撮り終えているそうだ。一方のベイルは、『バットマン…』
に続いては、テレンス・マリック監督の“The New World”
と、デイヴィッド・エイヤー監督の“Harsh Times”がすで
に撮影終了しており、現在はタイでウェルナー・ハーツォグ
監督の“Rescue Dawn”という作品に出演中とのことだ。
        *         *
 『ターザン』の原作者としても知られるエドガー・ライス
・バローズの原作による“John Carter of Mars”シリーズ
第1作の映画化を、ジョン・ファヴロウ監督で行うことが、
パラマウントから発表された。
 この映画化に関しては、昨年3月15日付第59回で紹介した
ように、一時はロベルト・ロドリゲス監督で進められること
が決定されていたものだが、第60回で報告した『シン・シテ
ィ』でのフランク・ミラーとの共同監督の問題でロドリゲス
がアメリカ監督組合(DGA)を脱退したことから、第61回
で報告したようにDGAとの取り決めに縛られる老舗のパラ
マウントでは組合員以外の監督との契約は解除せざるを得な
くなっていた。その後、第69回で報告したように『スカイ・
キャプテン』のケリー・コンラン監督も取り沙汰されたが、
今回ファヴロウ監督の起用が発表されたものだ。
 なお、ファヴロウ監督は、2003年にニューラインからウィ
ル・フェレルの主演で発表した実写とアニメーション合成の
ファンタシー“Elf”が評判になった他、今年の11月11日に
ソニーから全米公開されるクリス・ヴァン・オールズバーグ
原作のファンタシー・アドヴェンチャー“Zathura”など、
VFX主導の映画の監督にも実績があり、身長12フィートの
緑の巨人や6本脚の馬も活躍するこの作品の監督にはピッタ
リと言えそうだ。また、ファヴロウ監督は“Elf”では、登
場する北極熊の声を伝説の特撮マン=レイ・ハリーハウゼン
に演じさせているということで、そのような繋がりも、ぜひ
今回の映画化には活かしてもらいたいものだ。
 脚本は、マーク・プロトセヴィッチが手掛けたものから、
さらにアーレン・クルガーのリライトが終っているというこ
とで、当初の予定では2005年早々からの撮影となっていたも
のだが、それが1年半遅れたとして、2007年クリスマスシー
ズン〜08年夏の公開が期待できるのだろうか。
        *         *
 フランシス・フォード・コッポラ監督が、1997年の『レイ
ンメーカー』以来、8年ぶりの監督に復帰したことが発表さ
れた。発表によるとこの作品は、ルーマニア人の作家ミアシ
ャ・イリアデ原作の英題名“Yuoth Without Youth”という
中編小説を映画化するもので、製作費は全て自己資金で賄う
低予算作品とされている。
 内容は、第2次大戦前の暗黒の時代を背景に、世情の激変
によって逃亡者となり、生活の全てを変えなければならなか

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10月15日(土)
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