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On the Production
by 井口健二
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■第91回
* *
ロバート・アルトマン監督がミネアポリスで撮影を開始し
た新作“A Prairie Home Companion”に、メリル・ストリー
プ、リリー・トムリン、リンゼイ・ローハン、ウッディ・ハ
レルソン、ケヴィン・クライン、ジョン・C・ライリー、そ
してトミー・リー・ジョーンズらの出演が発表されている。
この作品は、1974年の放送開始以来、全米で500局以上に
ネットされ、数多くの賞にも輝いている同名のラジオ番組を
モティーフにしたもので、多くのミュージシャンやパフォー
マーが登場したこの番組の「最後」の1日を、番組司会者の
ガリソン・ケイラーが執筆した脚本で描こうというもの。因
に、脚本はフィクションとして描かれているものだが、映画
にはケイラー本人も自身の役で登場するようだ。
そして映画では、大団円を迎える番組の出演者や舞台裏な
どの様子が描かれることになるが、これだけの役者陣を揃え
て、“Gosford Park”(ゴスフォード・パーク)などでお馴
染みのアルトマンお得意のアンサンブル劇が思い切り展開さ
れることになりそうだ。なお、ストリープとトムリンは番組
に出演する姉妹の役、ローハンはこの騒ぎに紛れ込んだ純朴
な少女の役、またジョーンズは番組の終了を決めたスポンサ
ーから派遣された人物の役ということだ。
* *
全米で1億ドルを突破した“Batman Begins”の続編製作
は当初から決まっていたようなものだが、そのキャスティン
グの噂が飛び交い始めている。
それによると、まず敵役として続編にはトゥー・フェイス
が登場し、その役には2000年に“Model Behavior”というテ
ィーン作品に出ているジャスティン・ティンバーレイクとい
う噂だ。また、降板が噂されているケイティ・ホームズに変
わる新たな恋人役には、『スクービー・ドゥー2』や『ハッ
カビーズ』、それに新作の“Wedding Crashers”などに出て
いるアイラ・フィッシャーの名前が挙がっている。
なお続編の敵役については、第1作の中では別の名前も出
ていたものだが、第1作も敵役はラーズ・オ・グールとスケ
アクロウの2人だったし、続編も2人ということになるのだ
ろうか。一方、恋人役の役名は不明だが、ラーズ・オ・グー
ルの娘のタリアという説もあるようだ。
それにしても、まだ駆け出しと言っていい俳優の名前が並
んでいる感じだが、第1作のキリアン・マーフィもそれに近
いものだったし、前のシリーズではハリウッドの大物スター
を並べた製作方針から、今回は180度方向転換ということに
なるのだろうか。
バットマンのクリスチャン・ベールには3作の契約という
情報もあり、主要なキャスティングは継続される模様だが、
さて、この続編の製作は一体何時になるのだろう。
* *
お次も続編の話題で、今年20年来と言われるアメリカ映画
界の不振の原因は、続編ばかり作り過ぎているせい、という
意見もあるようだが、それにもめげずソニーから3本の続編
の計画が発表されている。
その続編は“I Know You Did Last Summer 3”(ラスト・
サマー3)、“Hollow Man 2”(インビジブル2)、そして
“Road House 2”(ロード・ハウス2)の3本。
この内、1997年と1998年に前作が作られた『ラスト…』の
第3作については、オリジナルも手掛けた『ワイルド・スピ
ード』や“Stealth”などの製作者ニール・モリッツが進め
ているもので、脚本はマイクル・ウェイスが執筆中となって
いるが監督は未定。また主人公は10代の若者ということで、
前2作に主演したジェニファー・ラヴ・ヒューイット、フレ
ディ・プリンゼJrと、第1作に主演のサラ・ミッシェル・ゲ
ラーら、オリジナルキャストの再演はなさそうだ。
一方、人間を透明にする実験の顛末を描いた『インビジブ
ル』はレッド・ワゴンの製作で、オリジナルは2000年にポー
ル・ヴァーホーヴェンの監督で映画化されたものだが、今回
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07月15日(金)
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