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On the Production
by 井口健二
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■第87回(後)
ではロベルト・ロドリゲス他監督の“Sin City”の公開が始
まっているが、この後には“Derailed”という作品と、ユニ
ヴァーサル製作でデンゼル・ワシントン、ジョディ・フォス
ター共演のスパイク・リー監督作品“Inside Man”の撮影が
今年の夏に予定されており、今回の作品の撮影が何時になる
のかは、ちょっと曖昧なようだ。
        *         *
 お次は、2003年12月1日付第52回等で紹介したジェイスン
・レスコー原作“Zoom's Academy for the Super Gifted”
の映画化が“Zoom”の題名で進められ、7月に撮影開始され
ることになった。
 この作品は、元アニメーターの原作者が発表したグラフィ
ック・ノヴェルを映画化するもので、以前の紹介ではアダム
・リフキンの脚色を報告したが、その後に『ギャラクシー・
クェスト』等の俳優ティム・アレンが参加して、アレンのア
イデアも入れた脚本がデイヴィッド・ブレンバウム、マット
・キャロルらと共に作られている。
 そして監督には、オリジナルより評価の高い続編として有
名な“Bill and Ted's Bogus Journey”(ビルとテッドの地
獄旅行)を手掛けたピート・ヒューイットを起用。また出演
者では、アレンが元スーパーヒーロー=キャプテン・ズーム
だったが、今は超能力は失ったジャックを演じる他、諜報機
関から派遣された科学者マーシャの役で、『スクリーム』の
コートニー・コックスが発表されている。
 なお、今のところ子役の発表がないようだが、以前に紹介
されたストーリーでは、超能力を持った子供たちの学校が舞
台で、そこに訳も判らずやってきた少女が主人公となってい
た。しかし、それでは余りに“Harry Potter”や“X-Men”
と似ている感じがして気になったものだが、その後の脚色に
はかなりの時間が掛けられたようで、その辺で少し内容に変
更があるのかも知れない。
 映画はコロムビアの配給で、来年公開が予定されている。
        *         *
 続いては、2004年7月1日付第66回で紹介したニューライ
ンの製作で、デイヴィッド・ジェロルドの原作による“The
Martian Child”の撮影が5月3日に開始された。 
 物語は、死別した婚約者の息子を引き取って育てることに
なったSF作家の主人公が、引き取った義理の息子の異常な
行動に気付き、やがて彼が火星人ではないかと疑い出すとい
うもの。これだけでは、唯のちょっとおかしな男の話だが、
原作者が『スター・トレック』等も手掛けたSF作家という
ところがミソの作品だ。なお以前の紹介では、『E.T.』と
1989年のロン・ハワード監督作品“Parenthood”(バックマ
ン家の人々)を合わせたような作品とも書かれていた。
 そしてこの作品は、以前の紹介ではニック・カサヴェテス
監督、ジョン・キューザック主演となっていたが、その後カ
サヴェテスは降板した模様で、監督は、キューザック主演の
2002年作“Max”(アドルフの画集)を手掛けたメノ・メイ
エスが発表されている。
 また出演者では、キューザック扮する作家のエージェント
役でオリヴァー・プラット、火星人と自称する義理の息子役
にボビー・コールマン、それに主人公と関わるソーシャルワ
ーカー役で、“Hotel Rwanda”で今年のオスカー助演女優賞
にノミネートされたソフィー・オコネドが共演している。
 なお、プラットは今年公開されるキューザック主演のブラ
ックコメディ“Ice Harvest”に出演しており、コールマン
も今年公開のワーナー作品“Must Love Dogs”でキューザッ
クと共演しているということで、つまり監督も含めてキュー
ザックとは旧知の人たちで周りを固め、そこにオコネドを招
いたという形のようだ。そのオコネドは、シャーリズ・セロ
ン、フランシス・マクドーマンド共演の“Aeon Flux”にも
出演しているが、オスカー候補になって後に結ばれた出演契
約では、本作が最初のものということだ。
        *         *
 最後に、今年2月1日の第80回で紹介したワーナー、パラ

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05月16日(月)
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