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On the Production
by 井口健二
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■第74回
両作ともヒットさせる自信があるものなのか、ちょっと心配
になってくる。
* *
スピルバーグ監督の名前が出たついでに、こちらはそろそ
ろ両耳にタコができそうな話題で、またまたまた“Indiana
Jones 4”に新たな脚本家の名前が発表された。
この計画では、今年2月に前任者フランク・ダラボンの脚
本がキャンセルされて以来、ペンディングが伝えられていた
ものだが、今回はこの脚本家として、ジャッキー・チェン主
演の“Rush Hour”などでも知られるジェフ・ネイザンスン
の名前が挙げられた。
因にネイザンスンは、スピルバーグ監督の“Catch Me If
You Can”の脚本を手掛けた他、同監督による今年の東京国
際映画祭クロージング作品“The Terminal”の共同脚本家で
もある。その他“Speed 2: Cruise Control”なども手掛け
ているようだ。そして彼が執筆する脚本で、今年末からの撮
影が期待されているというのだが…
この計画の3人の関係者の内、製作のジョージ・ルーカス
は、現在は“Star Wars”の最終作の仕上げのまっただ中。
監督のスピルバーグは、上記の“War of the Worlds”に続
いて、8月にエリック・ロスの脚本がペンディングとなった
ミュンヘンオリンピック絡みの作品の再開が、トニー・カシ
ュナーによるリライトを待って、2月撮影開始で計画されて
いる。さらに、主演のハリスン・フォードも、“The Wrong
Element”や“Godspeed”などの計画が目白押し。というこ
とで、果たしてこの状態で今度こそとなるのかどうか…?
* *
またまたテレビシリーズの映画化で、1984−89年に放送さ
れたマイアミを舞台にした刑事アクション“Miami Vice”の
映画版が、コリン・ファレルと、トム・クルーズと共演した
“Collateral”の演技が評判高いジェイミー・フォックスの
共演で計画されていることが発表された。
このオリジナルは、ドン・ジョンスンが扮したジェームス
‘ソニー’クロケット刑事と、フィリップ・マイクル・トー
マスが扮したリカルド・タブ刑事の活躍を描いたものだが、
同時にシリーズでは、リトル・リチャーズやジェームズ・ブ
ラウン、フィル・コリンズなど、数多くのセレブがゲスト出
演し、さらにシーナ・イーストンがセミ・レギュラーで出演
するなど、1980年代ファッションの一翼を担ったとも言われ
た番組だった。
そしてこのシリーズの製作では、“Collateral”のマイク
ル・マン監督が総指揮を務めていたが、そのマン監督とのコ
ラボレーションを終えたばかりのフォックスは、マンに映画
版の監督も担当してもらえるならと、出演を希望しているそ
うだ。なお、製作するユニヴァーサルも、マンには脚本、監
督、製作の線で交渉を続けているものだ。
シリーズの企画を担当したアンソニー・ヤーコヴィッチが
製作総指揮の席に座り、また、主人公たちの上司の役には、
シリーズの人気者だったエドワード・ジェームズ・オルモス
の再登場も期待されているようだ。
* *
もう一つ、ジェイミー・フォックスの情報で、来年出版が
予定されている“The Executioner's Game”というスパイ・
スリラー小説の映画化をコロムビア(ソニー)で行うことに
なり、その主演がフォックスにオファーされている。
この小説は、2001年にソニー傘下のスクリーン・ジェムズ
から“The Brothers”というコメディ作品を脚本、監督で発
表しているゲイリー・ハードウィックが執筆したもので、政
府機関のエージェントの主人公が、政府が進める超極秘の任
務に就き、悪に走った自分の師匠の暗殺をしなければならな
くなるというもの。ハードウィック自身の脚色で映画化され
ることになっている。
なお、今回の作品の内容は、アクションに彩られるなど、
監督作品に見られるハードウィックの普段のテーマとはちょ
っと違っているようだが、彼自身の執筆の目的は、主人公の
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11月01日(月)
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