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On the Production
by 井口健二
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■第67回
ス作品に起用される訳で、彼が本作にどのような思い入れを
持っているかは不明だが、フォックスとして他社からの抜擢
はそれなりの意味があってのことだろう。
なお、Variety紙の報道では、本作は“Dragonball”のシ
リーズを映画化する“Dragonball Z”となっていたが、タイ
トルに“Z”が付けられているということは、主人公の悟空
が地球壊滅を目論むサイヤ人の血を引くことが判明する青年
期の物語。展開やアクションのスケールも最大になる部分を
映画化する訳で、大いに期待したいところだ。
因に今回の報道で、本作は、日本製のmangaを原作とした
animeシリーズからの映画化と紹介されていた。
* *
4月1日付の第60回で報告したロベルト・ロドリゲス監督
のDGA脱退に発展した映画“Sin City”の製作で、テキサ
ス州オースティンのスタジオで進められている撮影に、クェ
ンティン・タランティーノが予告通りゲスト監督として参加
したことが報告された。
この製作では、ロドリゲスが原作者のフランク・ミラーを
共同監督としたことが、DGA規定に違反しているとされた
ものだが、さらにタランティーノは、映画の最終章の中の1
シーンを担当、クライヴ・オーウェン、ベネチオ・デル=ト
ロ、ブリタニー・マーフィらの出演シーンを監督している。
なお、これでタランティーノが受け取った監督料は1ドル
で、これは『キル・ビル vol.2』の音楽を、ロドリゲスが1
ドルで引き受けてくれたことへのお返しだそうだ。またタラ
ンティーノには、今回の撮影に使用されているディジタルカ
メラを実地に使ってみたいという希望もあったようだ。
なお本作には、上記3人の他に、ブルース・ウィリス、ミ
ッキー・ローク、イライジャ・ウッド、ニック・スタール、
カーラ・ギグノ、ジェイミー・キング、ジェシカ・アルバ、
ロザリオ・ドースン、マイクル・クラーク・ダンカン、アレ
クシス・ブレデル、ジョッシュ・ハートネット、マーリー・
シェルトンの共演が発表されている。
* *
続いてもトラブル絡みの情報で、この秋の撮影開始予定で
製作準備が進められているワーナー製作の新生“Superman”
の計画が、またまた監督を探す事態になってしまった。
この計画では、昨年のブレット・ラトナーの降板以後は、
McG監督で順調に進んでいるように見えたのだが、最終的
にニューヨークで撮影を行いたいとする監督と、製作費の削
減のためにオーストラリアでの撮影を要望する会社との意見
の調整が出来なかったようだ。
因に、このシリーズの撮影では、以前のクリストファー・
リーヴが主演していた当時も、カナダのトロントをメトロポ
リスに見立てた撮影が行われていたものだが、今回は、さら
に海を渡って撮影をオーストラリアで行う計画で、すでに当
地のフォックススタジオには、セットの建設も始まっている
というものだ。
しかし、撮影の準備のためにニューヨークを訪れたMcG
は、「こここそがメトロポリスであり、映画作家として、ア
メリカの心を他の大陸で描くのは不当なことだと感じた」と
して、ニューヨークでの撮影を主張したということだ。
とは言うものの、現実にニューヨークでの撮影を行うため
には、すでに2億ドルといわれる製作費に、さらに数千万ド
ルの上積みが必要になるということで、とうてい実現不可能
なこと、結局McGの希望は叶えられないとして、降板が決
まったようだ。まあ、監督の我儘と言えないこともないが、
『スパイダーマン』のニューヨークシーンなどを見せられる
と、何故、自分は出来ないのかという気持ちも判る感じだ。
ということで、以下は後任監督の話題だが、実は、McG
監督の降板が報じられる前から、ワーナー首脳が『Xメン』
シリーズのブライアン・シンガー監督と接触しているという
情報が流れていた。これは、シンガーとワーナー映画の社長
のアラン・ホーンが会食し、新“Superman”の監督を要請し
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07月15日(木)
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