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On the Production
by 井口健二
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■第56回
額で獲得したもので、同社とアメリカ国内の配給権で優先権
を持つコロムビアとの間でもすでに契約が結ばれていた。
 このためエスケイプ社も、早期の製作実現を目指していた
ものだが、後任の監督には、一時予定されてアメリカで昨秋
公開された“The Rundown”に関わるために降板したピータ
ー・バーグの他、“The Cell”のターセム・シンの名前も挙
がっていたそうだ。                  
 しかし、最終的に今話題の監督の起用が決まったことで、
製作にも弾みが付きそうだ。因にホプキンスは、映画製作に
使用されるストーリーボード画家の出身で、1998年に公開さ
れた映画版の“Lost in Space”や、昨年日本公開されたリ
メイク版の“Under Suspicion”なども手掛けている。   
 また主演には、2002年当時はヒース・レジャーが決ってお
り、その後ユアン・マクレガーにリプレイスされていたが、
現在はレジャーに戻っているようだ。          
        *         *        
 1986年に全米放送された新版“The Twilight Zone”のエ
ピソードからホラー作品を映画化する計画が発表された。 
 この作品は、原題名が“Button Button”というもので、
“Duel”(激突!)などの原作者リチャード・マシスンが、
米版プレーボーイ誌の1970年6月号に発表した短編を映像化
したもの。因にこの短編は、日本版では1979年11月号に『死
を招くボタンゲーム』の題名で翻訳掲載されている。     
 内容は、ある日、若いカップルが住む家の玄関口に置かれ
た木の小箱。その上に付けられたボタンを押すと、直ちに富
が得られると同時に、どこかで同じボタンを押した見知らぬ
誰かが殺される。つまり富か死かの究極のゲームが行われる
という仕組みの物語だ。                
 そして今回はこの原作から、“Donnie Darko”のリチャー
ド・ケリーと、ティーンズホラー作品の“Cabin Fever”が
話題になっているエリー・ロスが脚色、ロスが監督すること
になっている。                    
 なお、映画化の題名は“The Box”とされ、また製作は、
先日開催されたサンダンス映画祭で、500万ドルの配給権が
契約されて話題になった“Garden State”などのキャメロッ
トが担当している。                  
        *         *        
 第45回で紹介した“The Longest Yard”のリメイクで、ア
ダム・サンドラーとクリス・ロック、それにスヌープ・ドッ
グの出演が発表された。                
 この計画は、元々サンドラー主宰のハッピー・マディスン
とパラマウントが進めていたものだが、前に報告したように
当初の計画ではサンドラーの出演は予定されていなかった。
しかしその後にシェルドン・ターナーが書き上げた脚本を見
たサンドラーが、自ら出演を決めたもので、このためサンド
ラー作品の優先権を持つソニーも製作に参加、海外配給権を
獲得することになっている。              
 オリジナルのお話は、前にも紹介したように、刑務所を舞
台にした囚人と看守の因縁のアメフトゲームを描いたもの。
また、一昨年日本公開されたイギリス映画の『ミーン・マシ
ーン』は、それをサッカーに置き換えてインスパイアされた
作品として製作されたものだが、いずれも元選手だった俳優
が主演していたものだった。              
 これに対してサンドラーには、元スポーツ選手という経歴
はないが、1998年にディズニーで主演した“The Waterboy”
はアメリカンフットボールを背景にした作品で、彼の作品で
は最初に1億2500万ドル以上の興収を挙げてブレイクした作
品としても知られており、その辺で映画ファンの納得は得ら
れそうだ。因に、今回パラマウントの代表を務めているドナ
ルド・デラインは、当時のディズニーの代表だったそうだ。
 なお以前の計画では、パラマウント傘下MTVのミュージ

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02月01日(日)
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