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On the Production
by 井口健二
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■ノックアラウンド・ガイズ、タイタニックの秘密、アララトの聖母、KEN PARK、閉ざされた森、バリスティック
ジョン・マクティアナンの監督で、ジョン・トラヴォルタと
サミュエル・L・ジャクスンが主演した軍隊ミステリー。と
言っても、軍部の腐敗を暴くような深刻なものではなく、あ
る意味、エンターテインメントに徹した見事な快作だ。
パナマ駐留のアメリカ軍。その基地のレンジャー部隊が暴風
雨の中の訓練を敢行し、隊員のほとんどが行方不明になる。
そして3人が発見されるが、内1人は重傷を負い、他の1人
は残る1人と銃撃戦の上、救援隊の目前で射殺される。
しかし、唯1人無事に救出された隊員は、基地の女性取調官
の前に完全黙秘を続け、他の部隊のレンジャー隊員になら話
すとメモを記す。真相を求める基地司令は、元レンジャー隊
員で以前同僚だった麻薬捜査官(汚職で謹慎処分中)に取り
調べを依頼する。
そして現れた捜査官は、女性取調官と共に真相の追求に乗り
出すが、救出された隊員と傷の癒えた隊員の証言には、明ら
かな食い違いが現れる。そして捜査の過程で現れる他の関係
者たちも次々に食い違う発言を始める。
何しろ、最終的な真相に達するまでに話が二転三転、最後は
主人公まで怪しくなってくるのだから、この展開は面白い。
トラヴォルタは、99年の『将軍の娘』でも軍隊内の謎に挑戦
したが、あれほど重くなく、小気味よく決まっている感じが
良かった。
一方、マクティアナンは初期の『プレデター』で同じような
ジャングルを描いたが、こちらは初心に返ったと言うところ
だろうか。前作『ローラーボール』では草原を舞台にしてち
ょっとずっこけたが、これで立ち直ることを期待したい。
なお、プレスに見事なネタばれがあるが、いい加減な紹介者
がしたり顔で解説しないことを望みたいものだ。
『バリスティック』“Balistic: Ecks vs.Sever”
アントニオ・バンデラスとルーシー・リューの主演で、タイ
の若手監督カオスが演出したアクション作品。
物語は、ヨーロッパから帰国したばかりのアメリカ国防情報
局DIAの長官の息子が誘拐されるところから始まる。その
事件に隠されたものを察知したFBIは、元捜査官でその手
の情報に詳しいエクスを現場に呼び戻す。
エクスは目前で妻を爆殺されたことからFBIを離れたが、
今回の事件には殺されたはずの妻が関わっているという。そ
してFBIは、誘拐犯が元DIAの暗殺専門エージェントの
シーヴァーと割り出すが、その捜査に行く手にはDIAの妨
害が執拗に行われる。
実は、ヨーロッパで開発された暗殺用のマイクロマシンを息
子の体内に忍ばせてアメリカに運び込もうとしたDIAの陰
謀があり、息子の救出に見せかけたそのマイクロマシンの奪
還と、事件の隠蔽をDIAは画策していたのだ。
というのが大体のお話だが、これにバンデラス対リュー、対
レイ・パーク(ダース・モール)の格闘技アクションと、銃
撃戦アクション、さらには盛大な爆破アクションが華を添え
るというものだ。
特に爆破アクションは、後半、操車場での車両数十両を吹き
飛ばすシーンが見せ場になるが、次から次へ手を代え品を代
えての爆発の連続で、タイ映画の監督というのはパン兄弟の
場合もそうだが、本当に爆破が好きなようだ。
なお、格闘技アクションでリューが演じるのは、またもやフ
ィリピンのカリで、これで昨年の『ボーン・アイデンティテ
ィー』から『ハンテッド』と3本目だが、よほど良いインス
トラクターがハリウッドにいるのだろうか。
因にこの作品は2002年の公開で、『フルスロットル』の前に
なるが、リューのアクションが決まっていた理由がこれで判
ったような気がした。また次回の『キル・ビル』がさらに楽
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07月16日(水)
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