ID:47635
On the Production
by 井口健二
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■第24回
出所後には拳銃を使った銀行強盗のやり方を考案。犯行を重
ねて、その間に2度逮捕されるがいずれも脱獄。そして1934
年7月22日、映画館を出たところを、密告により待ち伏せし
ていたFBIによって、31歳で射殺されている。     
 つまり、出所してから1年ほどの間に「公衆の敵No.1」と
呼ばれるほどの犯罪を犯している訳で、その犯罪の激しさが
判るというものだ。また、最後は射殺されたことになってい
るが、このときそこに居たのは別人で、デリンジャー本人は
逃走したという説もあるようだ。            
 そして今回の映画化は、元々は『ボーイズ・ドント・クラ
イ』のキンバリー・ピアース監督が長年企画していたものだ
が、なかなか製作会社が見つからないでいた。それをジョー
ジ・クルーニーとスティーヴン・ソダーバーグが主宰するプ
ロダクションのセクション8が取り上げ、ワーナーに持ち込
んだもので、ワーナーの意向でマメットとの契約が結ばれた
ということだ。                    
 ただしマメットは、現在は『ジキル博士とハイド氏』を下
敷きにした自作脚本による“Dairy of a Young London Phy-
sician”という映画を、ジュウド・ロウ、ペネロペ・クルス
共演で監督するなど、近年は監督業に忙しく。一方のピアー
スも、現在はアーサー・C・クラーク原作の“Childhood's
End”の映画化の準備をユニヴァーサルで進めている最中と
いうことで、今回の計画が実現するのは少し先のことになる
ようだ。                       
 なお、同じ題材では73年に、ジョン・ミリアスが自作の脚
本を初監督した作品“Dillinger”(邦題:デリンジャー)
が発表されている他、数本の作品がある。        
        *         *        
 コネリーがオスカーを受賞したのと同じ年の作品賞に輝い
た『ラスト・エンペラー』に出演し、『ツイン・ピークス』
などへの出演や、『オータム・イン・ニューヨーク』の監督
としても知られる女優ジョアン・チェンの次の監督作品の計
画が発表されている。                 
 この計画は、日本では12月14日からの正月公開が予定され
ている『K−19』(別掲の映画紹介も見てください)を製作
したNational Geographic Feature Films(NGFF)の
新たな製作計画の1本として発表されたもので、題名は“The
Unwanted”。共産主義国家ヴィエトナムで育ったアメリカ系
アジア人の少年カイエン・ヌグエンの自伝に基づいて、幼く
して激動する社会の中を生き抜かなければならなかった子供
の姿を描くもので、チェンの監督デビュー作の『シュウシュ
ウの季節』にも通じる物語だ。             
 そしてこの作品の脚本を、チェンと、『シュウシュウ…』
の原作者で映画化にも協力したヤン・ゲリンが共同で執筆す
ることになっている。彼女自身が文化大革命の中で育ったチ
ェンにとって、この種の題材は特に身近なもののようだが、
チェンは、「いつも前向きに生きるパワフルな少年の物語を
スクリーンに表現したい」と抱負を語っている。     
 また、今回発表されたNGFFの製作計画では、この他に
アメリカ・アイダホ州での野生狼の保護活動を描く“Wolf
B35”という作品も発表されている。この題名は95年に保護
された66頭の群れの中の1匹の雌の狼に由来したもので、こ
の群れを保護地区に移すまでの保護に携わった人たちと、地
元民との確執などが描かれたものだそうだ。        
 元々はNYタイムズ・マガジンに発表されたサラ・コーベ
ットという記者の記事に基づくもので、ドキュメンタリー映
画作家のマーク・ルイスがその記事から脚色し、自らの劇映
画初監督作品として計画されている。なおルイスは、アメリ
カの公共放送PBSで放送された“The National History 
of the Chicken”という作品が、2001年のサンダンス映画
祭で上映された他、この年のNYタイムズが選出した10ベス

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10月01日(火)
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