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On the Production
by 井口健二
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■ラストシーン、キスキスバンバン、ゴスフォードパーク、ズーランダー、容疑者
メディだった。
主人公はキメ顔でトップ街道を走り続けてきたニューヨーク
の男性モデル。しかし4年連続のトップモデル賞の受賞式の
目前に新人に追い上げられ、ついにトップの座を奪われてし
まう。傷心の彼は引退を決意、故郷の炭坑町に帰るが父親は
彼を冷たく追い返す。
そこへ今まで使ってくれなかったトップデザイナーからイメ
ージキャラクターへの出演の依頼が来る。しかしそれは彼を
洗脳して、児童保護法でアパレル界に打撃を与えるマレーシ
ア新首相の暗殺者に仕立てようとする陰謀だった。
スティラーと共演のオーウェン・ウィルスンは『ザ・ロイヤ
ル・テネンバウムズ』(ウィルスンの原案)にも出ており、
それには乗れなかった僕だが、これはOK、最初から最後ま
でかなり楽しむことができた。
物語自体はかなり使い古しのものだし、ギャグもそれほど新
しいとも思えないが、比較されている作品のような下品さは
ほとんど無いし、とにかく全体が親しみやすい感じで、好感
が持てた。スティラー一家や仲間たちが総出で支援している
感じも良い。
比較されている作品と同様、たくさんのゲストが登場してく
るが、エンディングの配役表で、himself、herselfと延々
と続くのは笑えた。
『容疑者』“City by the Sea”
ロバート・デ・ニーロ主演の警察ものと父子ものを併せたド
ラマ。
プロローグで「夕日に赤い帆」の歌と共に往年のロングビー
チの風景が写り、音楽が変ると現在の荒廃した風景になる。
自分の故郷の隣町にその海岸の名を冠したプールリゾートが
あり、この地名には親しみがあったので、その荒廃ぶりはち
ょっとショックだった。
それはともかく、主人公はこのロングビーチの出身だが、妻
と子を捨てニューヨークで刑事となっている。ある日、麻薬
の密売人の死体が上がり、その住所がロングビーチだったこ
とから町に戻る必要が生まれる。その町には元の妻子が暮ら
している。
そしてその殺人犯を追う内に、その容疑者が自分の息子であ
ることを知る。やがて捜査を外された主人公のところに、捜
査に向かった同僚が殺されたという連絡が来る。父親として
何もしていなかった自分が、今できること、それは息子を逮
捕することだった。
当然、息子が警官殺しという重罪を犯しているはずはなく、
後半はその嫌疑を晴らすというサスペンスになるのだが、こ
れに主人公の父親も誘拐殺人罪で死刑になっていると云う事
実が加わってくる。
ストーリーは実話に基づいているということだが、本当に事
実は小説より奇なりという感じの物語だった。
映画では、主人公の愛人としてフランシス・マクドーマンド
が出演している。これは多分フィクションの部分なのだろう
が、この役柄が一種のコメディ・リリーフになっていて、実
に巧みな感じがした。
大体、マクドーマンドにしてからが、『ファーゴ』の妊娠中
の女性刑事の役でオスカーを受賞しているのだから、何とい
うか警官の主人公の心情を良く理解していそうで、見ていて
安心感があるのも良かった。
実は、この作品も9月11日の影響を受けて公開が延期された
ものだが、その手の宣伝をした作品が軒並みこけてしまった
ので、今回はそのことは伏せられているようだ。アメリカで
は、逆にこの時期に公開される訳で、その結果が注目されて
いる。
09月16日(月)
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