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On the Production
by 井口健二
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■サイン、8人の女たち、ドールズ、トリプルX、スパイキッズ2、記憶のはばたき、ダウン
れほど簡単なものではなかった…、というものだ。
ある種の巻き込まれ型のスパイ物だが、正直言って物語の方
はスパイ物の定番だし、それほど重要ではない。それよりも
最初と最後に設えられたアクションシーンの見事さが、アメ
リカでのこの映画の大ヒットの要因だろう。
最初には上に書いたカーアクションとテストでの戦闘アクシ
ョン、そして後半には大雪崩を背景にしたスノーボードと、
さらに・・・という具合だ。しかもこれらが、一旦始まると
それこそ息を継がせぬ感じで次々に打ち出されてくる。
『ワイルド…』は、言ってみればカーアクションだけだった
から、そこにCGを入れたりいろいろ工夫していたが、今回
は手を変え品を変えいろいろなアクションのオンパレードで
ストレートに楽しめる。アクションだけなら『007』の2
倍はありそうだ。
なおヒロイン役に、イタリアのホラー監督ダリオ・アルジェ
ントの娘で、自身も監督でもあるアーシアが共演している。
『スパイキッズ2/失われた夢の島』
“Spy Kids 2: The Island of Lost Dreams”
ロベルト・ロドリゲスの監督で昨年大ヒットした作品の第2
弾。前作で大活躍した姉弟が再び登場するが、何せ子供が主
人公だから来年第3弾、再来年には第4弾の公開が予定され
ているということだ。
物語は、前作の活躍でOSSの正式部門となったスパイキッ
ズ。そのナンバー1はカルメンとジュニのコルテス姉弟だっ
たが、彼らにライヴァルが登場する。
それは父グレゴリオと次期局長の座を争うギグルスの子供の
ゲイリーとガーティ。試作ツールを駆使した彼らの働きは顕
著で、ついにジュニは切れてミスを犯し、OSSをくびにな
ってしまう。
そこに謎の島の秘密を探るという最高級の指令がギグルス兄
妹に下り、カルメンの策略でその任務を横取りした姉弟は潜
水艇でその島に向かったが…。その島は奇怪な生物が棲む恐
怖の島だった。
前作は、アントニオ・バンデラスらの両親も多少活躍してい
たと思うが、本作では完全に子供たちだけが主人公になって
いる。しかもライヴァル役にもかなり実績のある子役を配す
るという念の入れようで、完璧なキッズ映画を目指したよう
だ。
なお、ゲストでインディーズ系の映画でお馴染みの怪優ステ
ィーヴ・ブシェミが登場するが、彼すらも毒気を完全に抜か
れた感じで子供たちの引き立て役に徹している。そしてこの
キッズ映画に、文字通りおもちゃ箱をひっくり返したような
大量のVFXを注ぎ込んでいるのだ。
印象として監督、脚本、製作、編集、美術、撮影、音響、作
曲のロドリゲスは、大人の観客など全く眼中にないのではな
いかと思う。ひねた大人の視線などを気にすることなく、完
全に子供だけを対象にした作品を作り上げているという感じ
がした。
だから観客も、童心に帰って純粋な気持ちで楽しまなくては
いけない。それが出来れば本当に楽しい映画なのだから。
因に、副題はH・G・ウェルズの『モロー博士の島』を33年
に映画化した“The Island of Lost Souls”から来ていると
考えられ、従ってブシェミが演じるのはモロー博士というこ
とだろう。中の台詞もそれに準えている気がした。
『記憶のはばたき』“Till Human Voices Wake Us”
少年期に負ったトラウマが、不思議な現象を呼び起こすオー
ストラリア映画。
主人公のサムは父子家庭に育ち、父親と離れてメルボルンの
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09月02日(月)
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