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On the Production
by 井口健二
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■スクービー…、ブレッド&ローズ、ジョンQ、阿弥陀堂だより、アバウト・ア・ボーイ、13ゴースト、スチュアート・リトル2、タイムマシン
医療に携わっていたが、精神的な圧迫による病で夫の故郷の
無医村だった村にやってくる。そして村立の保育所に間借り
して週3日の診察を始める。
その村には、亡くなった人々を祀る阿弥陀堂があり、その堂
は96歳の老女が守っていた。そして村の広報誌に「阿弥陀堂
だより」というコラムがあり、そのコラムは、一人の口の利
けない女性による老女からの聞き書きで綴られていた。
その女性は喉にできる肉腫で声を奪われていたが、女医はそ
の肉腫が転移し、危険な状態になっていることを診断する。
そして彼女を救うためには、自分自身が最先端の医療の現場
に立ち返らなければならないということも。
一人の女医の、そして女性の再生の物語だが、決してお涙頂
戴に陥るようなこともなく、淡々と描き切る。そのすがすが
しさが素晴らしい。
長野県で1年をかけて撮影され、季節の移り変わりの中で営
まれる人々の生活が見事に描かれる。それにしてもすごいの
は老女を演じた北林谷栄だろう。91歳の現役俳優は、特に女
優では奇跡に近い。
『アバウト・ア・ボーイ』“About a Boy”
ヒュー・グラント主演のイギリス製コメディ。
父親の残した遺産のおかげで、38歳になっても働いたことも
なく。当然独身で女漁りに明け暮れている男が、12歳にして
欝病の母親を抱え人生に悩み続けている少年と出会ったこと
から、人生の転機を迎える。
『ブリジット・ジョーンズの日記』の製作会社が手掛けた作
品ということで、グラントは前作の脇キャラ同様のグウタラ
男を上手く演じている。グラントは一見真面目そうなところ
が、特にこの手の役柄に填るようだ。
ただし映画は、グラントの主人公と同時に、12歳の少年も対
等に描いており、その辺の交錯が見ていて納得できる作品に
なっている。この少年の扱い方を考えると、どちらかと言う
と女性向けの作品だろう。
なお、プロローグでイギリス版の『ミリオネア』が見られ、
日本版と全く同じなのが面白い。また、『フランケンシュタ
インの花嫁』がかなり長くフューチャーされているのも僕と
しては嬉しかった。それから少年の顔つきが何となく『スタ
ー・トレック』のロミュラン人的で、態度もそんな感じなの
も笑えた。
『13ゴースト』“Thir13en Ghosts”
99年に『TATARI』を発表したホラー専門会社ダークキ
ャッスル・エンターテインメントの第2弾。前作と同様50、
60年代に活躍したウィリアム・キャッスルの作品をリメイク
したもので、本作のオリジナルは60年に製作されている。
火災で家と妻(母親)を亡くした一家に、急死した叔父の遺
産の屋敷が贈られる。そして弁護士の案内でその屋敷を訪れ
た一家は、束の間素晴らしい屋敷に喜ぶが、やがてそこが恐
ろしい儀式のために作られた巨大な装置であることを知る。
叔父は、現世に迷う12人の幽霊を捕獲し、彼らのエネルギー
を利用して未来を覗く装置を作り上げようとしていた。そし
て一家がその屋敷を訪れた時、装置は始動し、屋敷に閉じ込
められた一家を、集められた幽霊たちが襲い始める。
典型的なお化け屋敷ものということで、それなりに面白かっ
た。まあ物語にちょっと変なところは有るけれど、いろいろ
なVFXを駆使したギミック満載で押し切ってしまうところ
は、最近の映画らしい。
監督は、ILMなどで視覚効果の美術を担当していた人のデ
ビュー作だが、呪文の刻まれた強化ガラスで仕切られた迷路
と言うかミラーハウスのような屋敷や、不思議な動きを見せ
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07月16日(火)
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