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On the Production
by 井口健二
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■恋脳 Experiment、僕らは人生で一回だけ魔法…、ゴールドフィンガー巨大金融…、(報告)ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-完成報告会
の櫻井海音、“IMP.”の椿泰我。それに『ウルトラマンタイ
ガ』の井上祐貴。さらにカンニング竹山、阿部亮平、馬渕英
里何、笹野高史、田辺誠一らが脇を固めている。
舞台、ましてや朗読劇というのは表現自体に様々な制約があ
る訳で、それを観客が想像などで補って楽しむことが醍醐味
だと思う。テレビは逆にその制約で観客は一歩退いて楽しむ
ことになる。
それに対して映画は、ある種の没入感で観客は映像と一体に
なって楽しむことができる。その場合に観ているものに違和
感があると、それは一気に楽しめなくなるし、観る価値も失
わせてしまう。
この作品にはそんな違和感が随所に感じられてしまった。そ
れは物語の設定にもあるが、言ってしまえばダム建設への反
対運動の顛末などはもっと詳しく提示してくれないと、はあ
そうですかとはならないもののように思える。
展開を大きくしてしまった分、何か全体的に深みというか厚
みが足りなくて、その点が物足りなく感じられてしまった。
鈴木氏にはこれに発奮して、さらに別の作品を観せてくれる
ことを期待したいものだ。
公開は2025年2月21日より、東京地区はTOHOシネマズ日比谷
他にて全国ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社ポニーキャニオンの招待で試写
を観て投稿するものです。
『ゴールドフィンガー巨大金融詐欺事件』“金手指”
2008年8月紹介『レッド・クリフ』などのトニー・レオンと
2024年2月紹介『流転の地球−太陽系脱出計画−』などのア
ンディ・ラウが、2003年『インファナル・アフェアV』以来
の再共演を果たした作品。しかも脚本・監督は『インファナ
ル・アフェア』3部作の脚本を手掛けたフェリックス・チョ
ンが担当した。
物語の始りは1970年代の後半。東南アジアで事業に失敗した
華僑の男が香港に流れ着く。ところがこの男、香港で二束三
文とされていた土地の転がしに協力し、その成功に味をしめ
た男は香港の財閥を手玉に取り始める。
そして1980年代、愛人の名を冠した巨大金融グループを立ち
上げた男はさらに大掛かりな金融詐欺へと乗り出す。しかし
その男の背後を汚職対策独立委員会(ICAC)のエリート捜査官
が追い始めていた。
やがて2人の対決はそれぞれの家族も巻き込む壮絶な戦いへ
と進んで行くが、そこには歴史の影も落ち始めていた。
共演は元アイドルユニット“Twins” のシャーリーン・チョ
イ、2006年2月紹介『SPL狼よ静かに死ね』などのサイモ
ン・ヤム、2020年『レスキュー』などのカルロス・チェン、
2020年1月紹介『プロジェクト・グーテンベルク 贋札王』
などのアーロン・クォックらが脇を固めている。
題名は映画の中でもミダス王の説話が語られており、正に触
るものを全て黄金に変える金融の闇が語られているものだ。
因に物語は実話に基づいているそうで、1980年代のバブル期
の香港はこんなものだったのだろう。
ただし男を追うエリート捜査官はフィクションのようだが、
登場する汚職対策独立委員会は実在のもので、こんな出来事
が起きていてもおかしくはないようだ。特に金融グループの
顛末はほぼ実話とされている。
それにしても結末の呆気なさと言い、正に時代の流れに押し
つぶされて行く男の姿が描かれるが、その背景にあったもの
が今も続いている香港の現実を重ね合わせると、何とも言え
ない気分にもさせられる作品だった。
2時間越えの作品だが、2大スターの共演がしっかりとそれ
を支えて堪能できた。
公開は2025年1月24日より、東京地区はTOHOシネマズ日比谷
他にて全国ロードショウとなる。
なおこの紹介文は、配給会社カルチュア・パブリッシャーズ
の招待で試写を観て投稿するものです。
* *
記者会見
『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-完成報告会』
2025年2月21日公開予定の作品の記者会見及び映画上映の
際に行われる新たなシステムの体験会を見学してきた。
まず物語の舞台はRap Battleの勝者によって社会が動かさ
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12月15日(日)
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