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On the Production
by 井口健二
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■イビルアイ、マルセル・マルソー沈黙のアート、ジョン・ウィック:コンセクエンス
タンスとして活動していたという話は、その活動で救出され
た人物なども登場してもっと突っ込んでもいいかなとも思え
たが、実は既に映画化もある有名な話だったようだ。
そんなこんなで何となく取り留めもない作品だが、マルソー
の業績やその偉大さなどが明確に判る作品にはなっている。
偉大さの点はまあ先刻判っている話でもあるのだが、そんな
ことをバランスを取りながら描いた作品だ。
とは言うものの映画ファンとしては映画との関りはもう少し
描いて欲しかったかな。テレビはいろいろアーカイヴも登場
するが、映画のシーンなどももう少し登場したら、僕の関心
の度合いも変わったかもしれない。
特にアレハンドロ・ホドロフスキーとの関係は、ホドロフス
キー側からの証言は聞いていたので、マルソー側のエピソー
ドも知りたかったが、本作の体制ではそこには至らなかった
ようだ。
でもまあ、マルセル・マルソーを知らない人にはその偉大さ
を知らしめる作品にはなっている。それが本作の目的と言え
ばそうなのだろうが。
公開は9月16日より、東京地区は渋谷のシアター・イメージ
フォーラムにてロードショウされる。
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』
“John Wick: Chapter 4”
2019年7月21日付題名紹介『ジョン・ウィック3』などキア
ヌ・リーヴス主演、アクションシリーズの第4作。
第1作で愛犬を殺された復讐でロシア人組織を壊滅させ、第
2作では家を破壊された仕返しにイタリアン・マフィアを殲
滅させた伝説の殺し屋が、前作では裏社会の掟を破ったこと
から逃亡者となり、本作では自由を求めて裏社会の本丸との
対決に挑む。
そんな物語はヨルダンの砂漠地帯で始まり、ニューヨークの
本拠地であるコンチネンタルホテルに飛び、さらに大阪梅田
のコンチネンタルホテルに来襲する。そしてそれぞれで銃撃
戦や大爆破、大立ち回りや格闘技など凄まじいアクションが
繰り広げられるというものだ。
さらに映画の後半にはベルリンの旧国立美術館、パリのエッ
フェル塔を臨むトロカデロ広場、凱旋門、サクレ・クール寺
院などでも手を変え品を変えてのアクションが展開される。
なおサクレ・クール寺院(モンマルトルの丘)のシーンでは、
史上最長 222段の階段落ちまで登場する。
因にそれらシーンの撮影には日本、フランス、ブルガリア、
ドイツ、アメリカなどから5人のスタントコーディネーター
とそのチームが招集されており、とにかく2時間49分の上映
時間に、のべつ幕なしのアクションが満載された作品だ。
もちろんそこには互いの信頼や血縁など様々な主人公を巡る
人間模様も絡んでくるが、正直に言ってそんなことより壮絶
且つ華麗なアクションに目を見張る作品と言える。
共演はローレンス・フィッシュバーン、イアン・マクシェー
ン、ランス・レディックのレギュラー陣に加えて、ドニー・
イェン、ビル・スカルスガルド、真田広之、シャミア・アン
ダースン、スコット・アドキンスらが新規に登場。
そしてヒロインには、ロンドンを拠点に活動する新潟出身の
ミュージシャン=リナ・サワヤマが、見事なアクションを含
めた鮮烈な映画デビューを飾っている。因にサワヤマは、米
NYタイムズ紙や英ガーディアン紙などでも紹介され、レデ
ィー・ガガやエルトン・ジョンにも認められたという逸材。
本作ではエンディングテーマも手掛けている。
監督は4作通してのチャド・スタエルスキ。スタントのプロ
で『マトリックス』シリーズにも参加していた監督がリーヴ
スとの最高のコラボレーションを繰り広げたものだ。
ドニー・イェンの役柄は盲目の戦士。『スターウォーズ』に
もそんな役柄で出ていたものだが、リスペクトというところ
かな。でも名前がケインというのは…。他にもサワヤマが演
じる役名はアキラ。いろいろと日本へのリスペクトがありそ
うだ。
公開は9月22日より、東京地区はTOHOシネマズ日比谷他にて
全国ロードショウとなる。
06月25日(日)
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