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On the Production
by 井口健二
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■一度死んでみた(シンカリオン、サヨナラまで、酔うと化け、名もなき、ハスラーズ、続・荒野の、東京不穏、現在地はいづく、彼らは生きて)
に敵に立ち向かう。さらに初音ミクやエヴァンゲリオンとの
コラヴォレーションなど、各種映像も挿入される。因にこれ
らの映像はそれぞれの製作会社で制作された本物とのこと。
公開は12月27日より、全国ロードショウ。)
『サヨナラまでの30分』
(2009年9月紹介『ブラック会社に務めているんだが、もう
俺は限界かもしれない』などを手掛ける井手陽子の企画/プ
ロデュースで、2008年12月紹介『カフーを待ちわびて』など
の大島里美脚本、2017年7月紹介『東京喰種』などの萩原健
太郎監督により描かれた青春ドラマ。人見知りの若者が拾っ
たカセットテープを再生すると、その時間だけデビュー寸前
に事故死したミュージシャンの魂が彼に宿る。そしてその魂
は、成し遂げられなかった夢の実現を彼に託すが…。出演は
2017年9月紹介『不能犯』などの新田真剣佑と、2017年8月
紹介『恋と嘘』などに出演してダンスユニットのヴォーカル
も務める北村匠海。他に久保田紗友、葉山奨之、上杉柊平、
清原翔。さらに牧瀬里穂、筒井道隆、松重豊らが脇を固めて
いる。記録媒体が上書きによって消えてゆくという発想は他
にもあったと思うが、良い感じのファンタシーに仕上げられ
ていた。公開は2020年1月24日より、全国ロードショウ。)
『酔うと化け物になる父がつらい』
(酔って奇行を繰り返す父親と新興宗教信者の母親。そんな
両親と暮らす娘を描いた菊池真理子原作、ノンフィクション
コミックスの映画化。勤務先で人事課の責任ポストにいる主
人公の父親はストレスからか酒に溺れることが多い。そんな
父親には取り巻きのような飲んべい仲間もいたが…。出演は
2019年11月24日題名紹介『his』などの松本穂香と、2019年
12月紹介『37セカンズ』などの渋川清彦。さらに2019年12月
2日題名紹介『転がるビー玉』などの今泉佑唯。そしてとも
さかりえ。他に安藤玉恵、宇野祥平、森下能幸、星田英利、
オダギリジョー、浜野謙太らが脇を固めている。脚本と監督
は2018年『ルームロンダリング』の片桐健滋。自分も酒は飲
むし、若い頃には失敗もした人間だが、年を取るとだんだん
自己規制も働くようになる。ただ体質によってそれもできな
い日本人が多いのは事実のようだ。酒飲みとしては辛い作品
だった。公開は2020年3月6日より、全国ロードショウ。)
『名もなき生涯』“A Hidden Life”
(第2次大戦中、ナチスドイツに併合下のオーストリアで、
ヒトラーへの忠誠を拒んだ男の姿を描くテレンス・マリック
監督初の実在した人物に基づくとされる作品。主人公は山間
の寒村で農業を営んでいた。そんな男性に最初の召集令状が
届き兵役に就くが、訓練を受ける彼の心にナチスドイツへの
疑念が沸き上がる。その兵役はフランスの降伏で終わり、男
性は帰郷。しかし間もなく2度目の礼状が届き、男性はその
兵役を拒否する。そのため彼は収監され、残された家族に迫
害が始まる。出演は2010年7月紹介『ソルト』などのアウグ
スト・ディールと、2016年11月20日題名紹介『エゴン・シー
レ 死と乙女』などのヴァレリー・パフナー。他にマリア・
シモン、ブルーノ・ガンツ、マティアス・スーナールツらが
脇を固めている。全体主義の恐ろしさが明確に描かれ、今描
くことの意味も重要な作品だ。公開は2020年2月21日より、
東京はTOHOシネマズシャンテ他で全国ロードショウ。)
『ハスラーズ』“Hustlers”
(2009年5月紹介『エル・カンタンテ』などのジェニファー
・ロペス製作・出演で、2008年リーマンショック後のニュー
ヨークを舞台にした実話に基づくとされる女性映画。主演は
2018年9月2日題名紹介『クレイジー・リッチ!』などのコ
ンスタンス・ウー。年老いた祖母を養うためにストリッパー
として働き始めた東洋系の女性が、憧れのラテン系の女性と
共に男性を手玉に取る仕事を始める。ところが金融危機で金
蔓が激減、しかし張本人たちの暮らし振りが変わっていない
と知った彼女らは、さらに大きな勝負に打って出る。脚本と
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12月22日(日)
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