ID:47635
On the Production
by 井口健二
[459648hit]

■GHOST MASTER(CLIMAX、バウハウス…、淪落の人、ひつじのショーン、テルアビブ・オン・F、だってしょうがない、家族を想う、THE UPSIDE)
ブロンド』などのソフィア・ブテラの他は、プロのダンサー
たちがキャスティングされているようだ。公開はR18+指定で
11月1日より、東京はヒューマントラストシネマ渋谷他にて
全国順次ロードショウ。)

『バウハウス・スピリット』
     “Vom Bauen der Zukunft - 100 Jahre Bauhaus”
『バウハウスの女性たち』“Bauhausfrauen”
(「バウハウス100年映画祭」として公開される6作品4番
組のドキュメンタリーの中から番組Dの2作品を鑑賞した。
第1次−第2次世界大戦間の1919年から14年間、ドイツに開
設された芸術学校に関してはその名称を知っている程度だっ
たが、今回紹介されるその教育方針などは現代の教育におい
ても大いに参考にすべきものだろう。その1本目では理論的
な教育の在り方と共に、その精神を受け継いで現代に活かそ
うとする人たちや、南米のスラム街で住環境の改革を進める
人たちが描かれる。しかし2本目では、校是では男女同権を
謳いながらも実際は差別があったという現実が示され、その
中でも見事な仕事を遺した女性たちの姿が描かれる。そして
両作を通じてバウハウスが遺した数々の作品が紹介され、そ
れらは100年の時を経ても今なお燦然と輝き、実生活にも通
用するものだった。映画祭は11月23日より、東京は渋谷ユー
ロスペース他で全国順次開催。)

『淪落の人』“淪落人”
(2018年2月4日題名紹介『香港製造』などの監督フルーツ
・チャンが製作を手掛け、新人監督のオリヴァー・チャンが
自らの脚本に、2017年「劇映画初作品プロジェクト」の資金
援助を受けて制作した長編デビュー作。不慮の事故で首から
下が不随になった男性と、彼の介護に雇われたフィリピン女
性との交流が描かれる。男性は別れた妻と共にアメリカに渡
った息子の成功を傍から見守るだけで、女性は写真家になる
希望を失いかけていたが…。出演は脚本に惚れて無償でOK
したというアンソニー・ウォンと、香港在住10年というフィ
リピン出身の舞台女優クリセル・コンサンジ。他に『香港製
造』がデビュー作のサム・リー、さらにセシリア・イップら
が脇を固めている。同様の作品を後でもう1本紹介するが、
それぞれのシチュエーションで見事なドラマが展開される。
公開は2020年2月1日より、東京は新宿武蔵野館他で全国順
次ロードショウ。)

『ひつじのショーン UFOフィーバー!』
       “A Shaun the Sheep Movie: Farmageddon”
(『ウォレスとグルミット』からのスピンオフで誕生したア
ードマンの人気キャラクターの劇場版で、2015年公開作品に
続く第2作。主人公らの羊の群れと牧羊犬との攻防戦を中心
に、本作ではUFOで不時着した宇宙人の子供が騒動を引き
起こす。そこには『未知との遭遇』から『E.T.』に掛けて
のブームを思い出させるノスタルジーもあり、一方でブーム
に乗じて一儲け企む人物が登場するなど、現代を風刺するよ
うな展開も描かれている。もちろん基本はお子様向けの作品
ではあるけれど、大人の目で見るといろいろ見えてくるよう
にも作られている。そして上記2作も含めた様々なSF映画
へのオマージュも満載の作品だ。脚本は前作の監督を務めた
マーク・バートン。そして本作の監督は前作のストーリー・
ヘッドを務めたリチャード・フェランと、2018年5月20日題
名紹介『アーリーマン』も手掛けたウィル・ベチャーが担当
した。公開は12月13日より、全国ロードショウ。)

『テルアビブ・オン・ファイア』“תל אביב על האש”
(2018年11月3日付「東京国際映画祭」で紹介コメディ作品
の日本公開が決まり、改めて試写を鑑賞した。物語は前回に
書いた通りだが、さすがに2度見ると状況などもよく理解で
きて面白さも倍加した感じがする。複雑な両国関係のすった
もんだが巧みに取り入れられて、見事にコメディにした作品
とも言える。正に現実はコメディと言いたい感じなのかな?

[5]続きを読む

10月20日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る