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On the Production
by 井口健二
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■X-MEN:ダークフェニックス(ハッパGoGo、やっぱり契約破棄、ラスト・ムービーS、えんとこの歌、HOT SUMMER NIGHTS、無限ファンデーション)
『ハッパGoGo 大統領極秘指令』“Misión No Oficial”
(2013年に世界で初めて国家としてマリファナを合法化した
南米ウルグアイで、国家統制による販売を決めたものの栽培
や輸入が難航し、ついに大統領の極秘命令でアメリカからの
密輸入を画策するというお話。冒頭に「これはフィクション
です」というテロップは出るが、合法化を断行した前大統領
ペペ・ムヒカ本人が登場するなど、かなりぶっ飛んだ展開の
作品だ。原案・脚本・監督・主演はダニー・ブレックナー。
脚本と監督はアルフォン・グレロ、モルコス・ヘッチとの共
同で2人は撮影も担当している。他に監督の実母や大学教授
らが共演。フィクションと銘打たれているが、米国での大麻
フェスの様子などにはドキュメンタリーな部分もあり、興味
深い作品にはなっている。ただ映画祭などの受賞はあるが、
エピソードはぶつ切りで全体の纏まりは弱いかな。この傾向
は、最近の観客にはあまり抵抗がないようだが。公開は7月
13日より、東京は新宿K's cinemaにて公開。)
『やっぱり契約破棄していいですか!?』
“Dead in a Week: Or Your Money Back”
(ノルマ不達成で馘になりそうな殺し屋と、執筆がうまく行
かず自殺願望に取り憑かれたものの失敗し続けている作家を
巡るブラックコメディ。物語は欄干の外に立って躊躇してい
る作家に殺し屋が声を掛けることから始まる。結局その自殺
にも失敗した作家は、「確実に殺す」とする殺し屋に金を支
払って契約を結ぶのだが…。出演は2011年12月紹介『ミッシ
ョン・インポッシブル/ゴースト・プロトコル』などのトム
・ウィルキンスンと、2017年9月17日題名紹介『プラハのモ
ーツァルト』などのアナイリン・バーナード、それに2018年
9月23日題名紹介『モダンライフ・イズ・ラビッシュ』など
のフレイア・メイヴァー。脚本と監督はオックスフォード大
出身でアンソニー・ミンゲラに師事したというトム・エドモ
ンズの長編デビュー作。発想は悪くないが、意味のない殺人
は少し気になったかな。公開は8月30日より、東京はヒュー
マントラストシネマ有楽町他で全国ロードショウ。)
『ラスト・ムービースター』“The Last Movie Star”
(1972年の『脱出』や1974年の『ロンゲスト・ヤード』に主
演し、78〜82年にはマネーメイキングスターのトップを保持
したバート・レイノルズが、自身を映したとも言える老境の
映画俳優に扮した最後の主演作。全盛期に建てた豪邸で暮ら
す主人公は、長年寄り添った老犬との別れを迎え、少し落ち
込んでいたところに、「国際ナッシュビル映画祭」から回顧
上映と特別功労賞授与の招待を受ける。しかし最初は無視し
た主人公だったが、友人の勧めや過去にイーストウッドも受
賞との情報で出席を回答するが…。共演は子役出身のアリエ
ル・ウィンターと、2010年10月紹介『キック★アス』などの
クラーク・デューク。他にチェヴィー・チェイスらも登場。
また劇中には主人公と若き日のレイノルズの共演シーンもあ
る。脚本と監督は2008年8月紹介『LOOK』などのアダム
・リフキン。映画愛に溢れた作品だ。公開は9月6日より、
東京は新宿シネマカリテ他で全国ロードショウ。)
『えんとこの歌 寝たきり歌人・遠藤滋』
(2013年12月に試写は観たものの紹介を割愛した『シバ/縄
文犬のゆめ』などのドキュメンタリスト伊勢真一監督が、大
学時代の学友である遠藤滋氏の日々の姿を追った作品。先天
的な障害を持ち、それでも大学を出て障害児教育の現場に立
つまでになった遠藤氏だが、その後も障害が進み、現在はほ
ぼ全身が麻痺して介助なしでは生きて行けない状態。それで
も本人の人徳なのか、彼の周囲には様々な人が集まり、生活
が続いている。同じ遠藤氏を追った作品を1999年にも発表し
ている伊勢監督が、別の障碍者を追った作品の完成時に氏の
許を再訪したのがきっかけで続編となる本作が作られた。し
かしそこには2016年7月に神奈川県の津久井で起きた事件も
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06月16日(日)
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