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On the Production
by 井口健二
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■ハッピー・デス・デイ/2U(クローゼットに、新佐渡情話、ワイルドL、Girl、峰不二子、パタリロ!、あいがそいで、99歳 母、パドマーワト)
のアクション映画になるそうだ。
脚本家でもある監督は、『パラノーマル・アクティビティ』
を第2作から第4作とスピンオフまで作った人だし、これは
期待したい。
ハリウッドリメイクもされた鈴木光司原作の『リング』も、
小説ではホラーに始ってSFに変成して行ったもので、その
結末は正しく稀有壮大だったが。本作にはその可能性もある
かな? 楽しみなシリーズだ。
公開は第1作が6月28日から、第2作は7月12日より、全国
ロードショウとなる。
この週は他に
『クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅』
“The Extraordinary Journey of the Fakir”
(フランスの作家ロマン・プエルトラスが2013年に発表した
デビュー作を自ら脚色、カナダ・ケベック州出身のケン・ス
コット監督で映画化した作品。インドから始まるインド人が
主人公の物語。ムンバイの母子家庭で育った主人公は母親の
死後、母の願いだったパリへと旅立つ。そこでアメリカ人の
女性と巡り合い再会を約束するが…。家具店のタンスで寝込
んだ彼は、知らぬ間にイギリスに運ばれ、不法入国者として
スペインに送還。さらに奇想天外な手段でイタリア、リビア
へと旅は続き…。出演は、俳優ラジニカーントの娘婿という
ダヌーシュ。他に2012年2月紹介『アーティスト』などのベ
レニス・ベジョ、2017年03月26日題名紹介『ブラッド・ファ
ーザー』などのエリン・モリアーティらが脇を固めている。
個人的には2009年1月紹介『スラムドッグ$ミリオネア』を
思い出すかな。それほど政治的ではないが。公開は6月7日
より、東京は新宿ピカデリー他で全国ロードショウ。)
『新佐渡情話』
(日本映画のトーキー作品は1931年『マダムと女房』が最初
だが、当時の映画界が音声の取り込み方を模索する中で誕生
したのが大衆に人気のあった浪曲を取り入れた作品。今回は
その浪曲映画の特集上映が行われることになり、本作の試写
が行われた。作品は1934年に公開されてブームの切っ掛けと
なったとされる作品の翌年に制作された続編で、生き別れの
母親が佐渡に居ると聞いて訪ねてきた少女が漁師の家に助け
られ、その家で兄と慕って育った若者との悲恋が描かれる。
しかもそこに描かれる人間関係がかなり複雑で、これは現代
劇でリメイクしても良いと思えるくらいのもの。撮影技術な
どは未熟だが物語は充分に楽しめた。監督は清瀬英二郎。出
演者には上田吉次郎の名前があったようだ。公開は6月22日
〜26日に東京渋谷のユーロスペースにて、ドキュメンタリー
や近作も含む全15本が、浪曲の実演やトークショウなどと併
せて上映される。)
『ワイルドライフ』“Wildlife”
(2017年7月23日題名紹介『スイス・アーミー・マン』など
の俳優ポール・ダノが初監督に挑んだ作品。1995年のピュー
リッツァー賞フィクション部門受賞者でもある作家リチャー
ド・フォードが1990年に著した原作を、ダノとパートナーの
ゾーイ・カザンが共同で脚色、キャリー・マリガン、ジェイ
ク・ギレンホールを招いて映画化した。モンタナの片田舎に
引っ越してきた14歳少年の目を通して、父親が失業した家庭
の崩壊が描かれる。少年役は2015年M・ナイト・シャマラン
監督『ヴィジット』で弟役のエド・オクセンボールドが演じ
ている。父親は山火事の消防に応募して家を離れるが、その
様子は直接描かれないものの2018年3月紹介『オンリー・ザ
・ブレイブ』などを見ていると、その危険性は如実に判る。
そんな状況を踏まえての母親の苦悩も理解できる。その役を
マリガンが巧みに演じている。公開は7月5日より、東京は
新宿武蔵野館他で全国順次ロードショウ。)
『Girl/ガール』“Girl”
(2018年カンヌ国際映画祭でカメラドールに輝いたベルギー
の新星ルーカス・ドン監督による長編デビュー作。主演のビ
クトール・ポルスターが最優秀演技賞も受賞している。著名
なバレエ学校を舞台に、トランスジェンダーの「少女」がバ
レリーナへの道を歩んで行く。物語は2009年の新聞に掲載さ
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04月14日(日)
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