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On the Production
by 井口健二
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■あした世界が終わるとしても、緊急検証!THE MOVIE、コンジアム、サスペリア(美人が婚活してみたら)
しかもプレゼンの前半では、日本に居てもネス湖には行った
ことになっているという怪しげな理論を振りかざして自己弁
護する始末で、これは真摯な研究者ではないというのが僕の
結論になった。ただ僕が行ったのは40年も前のことだが、今
回の映像で風景があまり変っていないのには感激した。
それにしても自費でネス湖に行ったこともないのに研究者を
騙るのは論外で、このパートで僕は席を立つことを真剣に考
えていた。しかもそこからの探索の模様もスタッフに踊らさ
れているのだろうが、本人に自覚がないことも明白で、これ
は本人も騙されていると感じたものだ。
とは言うものの僕は我慢をして観続けたのだが、次の「ノス
トラダムスの大予言」のパートではそれなりに納得できた。
ここでは「1999年7月に世界が滅亡する」としたのは五島勉
の解釈の誤りとしているもので、そこからの論理の展開にも
巧みな論証ができていたものだ。
そして最後の超能力に関しては、映画の中でパネラーの大槻
ケンヂも「手品でもできる」と論破しているもので、それを
科学的に論証するでもなく、ただ「俺の目を信じろ」的に主
張するプレゼンターには呆れ果てた。これではブームの再燃
も覚束ないと思わされる顛末だった。
兎にも角にも僕自身はオカルトが嫌いではないし、信じる信
じないは別として研究することに異論は挟まない。しかし、
斯くも大袈裟に持論を相手に押し付けることには迷惑と感じ
るし、やるならもっと大人しく、地道に続けて欲しいと思う
ものだ。
ただし映画は、正月明けにボーと見るには適当な作品ではあ
りそうだった。
公開は2019年1月11日より、東京はヒューマントラストシネ
マ渋谷他で全国ロードショウとなる。
『コンジアム』“곤지암”
2012年には青木ヶ原樹海、軍艦島などと並んで世界7大心霊
スポットの一つにも選出されたという韓国広州市に実在する
昆池岩精神病院の廃墟を舞台にした韓国ホラー作品。
物語は、その廃墟に入ったまま行方不明になった高校生が写
したとするヴィデオを許に、YouTubeで恐怖体験を配信する
サイトが一般参加者を募って、廃墟への潜入を試みるという
もの。
そこで集まった参加者たちはGo Proの小型カメラを装着し、
廃墟の裏山に設置されたテントの本部にディレクターを置い
て廃墟への潜入を開始する。その模様がLive配信されるとい
うものだが…。
出演は、いずれも新人かデビュー2作目、若しくはテレビに
ゲスト出演している程度のイ・スンウク、ウィ・ハジュン、
パク・ジヒョン、パク・ソンフン、オ・アヨン、ムン・イェ
ウォン、ユ・ジェユン。
脚本と監督は、2007年キム・ボギョン出演『1942奇談』や、
2012年『ホラー・ストーリーズ』、2013年『同2』などを手
掛けたチョン・ボムシク。過去作はオーソドックスなホラー
だったようだが、本作ではちょっと手法で挑戦をしている。
また上記の作品はいずれもオムニバスの1篇か共同監督だっ
たが、本作では初の単独クレジットになっているものだ。
本作は、韓国ホラーでは2003年の『箪笥』に次ぐ歴代2位の
興行成績を記録したということだが、今回のプレス資料によ
ると韓国ではホラーは中々ヒットしないとのことだ。
僕自身は、2003年11月9日付「第16回東京国際映画祭」で紹
介『リング・ウィルス』や、2007年10月紹介『黒い家』など
の韓国版リメイクは、日本版より面白いと感じたものだが、
韓国の観客とは嗜好が異なるのかな。
その本作は、内容では2012年4月紹介『グレイヴ・エンカウ
ンターズ』や、2013年1月紹介『同2』を思い出すもので、
特に途中にやらせのネタばらしが入るところなどは、展開も
ほぼ同じということになる。
ただし以前の作品では、POVと言ってもいずれも手持ちの
カメラだったもので、それが身体に装着されたGo Proの小型
カメラというのは以前には実現できなかったところだろう。
ただしそれで写っているのが顔のアップばかりなのは…。
正直に言ってこれは、ジェットコースターに乗っているタレ
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12月30日(日)
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