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On the Production
by 井口健二
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■ちいさな英雄 カニとタマゴと透明人間(ジャクソンハイツヘようこそ、ごっこ、いつもの月夜に米の飯)
特区の動きが顕著化し、古くからの商店には立ち退きが迫ら
れ、育まれてきた文化が消え去ろうとしている。そんな町が
ナレーションもなく、ただ人々の活動を記録するだけで綴ら
れる。そこでは様々な音楽や宗教が入り混じるように紹介さ
れ、また高齢化による老人たちの繰り言のような会話や、一
方では立ち退きを迫られる商店主の悩みなども聞かれるが、
その背景は常にマイノリティの問題に帰結する。長尺だがそ
れも納得の作品だ。公開は10月より、東京は渋谷シアター・
イメージフォーラム他で全国順次ロードショウ。)

『ごっこ』
(2016年に46歳で夭逝した大阪府出身の漫画家小路啓之が、
2010−12年に雑誌連載した作品の映画化。映画化は原作者の
生前に発表され、2017年に撮影されたが、諸般の事情で公開
が延期されていた。40歳目前ニートの男性が子連れで故郷の
町に帰ってくる。そこには幼馴染みの婦人警官もいて、彼女
は男性を「パパやん」と呼ぶ娘の存在に疑いを持つが…。や
がて彼らを取り巻く様々な事情が明らかになる。出演は千原
ジュニア、優香、2017年9月17日題名紹介『ユリゴコロ』で
主人公の幼少期を演じた平尾菜々花。他にちすん、清水富美
加、秋野太作、中野英雄、石橋蓮司らが脇を固めている。脚
本は2017年12月10日題名紹介『サニー/32』などの高橋泉。
共同脚本と監督を『ユリゴコロ』の熊澤尚人が務めた。後半
に怒涛の展開を設けるのは原作者の手法のようだが、映画も
それを見事に映像化している。公開は10月20日より、東京は
渋谷ユーロスペース他で全国順次ロードショウ。)

『いつもの月夜に米の飯』
(2017年10月15日題名紹介『最低!』で主演者の1人だった
山田愛奈の初単独主演作。母親が嫌いで故郷の新潟を離れ、
1人で東京の高校に通っていた女子の許に母親が失踪したと
連絡が来る。そこで実家の居酒屋に戻った彼女は若い料理人
と会い、主人のいない店の切り盛りを始めるが。常連客との
会話の中で母親の実像が見えてくる。そして彼女は料理人に
惹かれて行くが…。共演は和田聰宏。他に高橋由美子、渡辺
佑太朗、小倉一郎、角替和枝、春花、MEGUMI、森下能幸らが
脇を固めている。脚本と監督は2015年公開『おんなのこきら
い』などの加藤綾佳。ご当地ものと言える作品だが、主人公
と母親、料理人の三角関係は面白かった。ただし故郷の町と
漁港との距離感や、地元の食材などはもう少し見たかったか
な。それとエンドロールの後のシーンは必要かな? やるな
らもう少し工夫が欲しかった。公開は9月8日より、東京は
新宿シネマカリテ他で全国順次ロードショウ。)
を観たが、全部は紹介できなかった。申し訳ない。

08月19日(日)
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