ID:47635
On the Production
by 井口健二
[459730hit]

■クジラの島の忘れもの、ミッドナイト・サン、ウィンチェスターハウス
める。そのバス停に現れる少年を見るために。それはいくら
夢見ても、絶対に叶うことのないはずの恋だった。
ところがその夜、高校の卒業パーティを抜け出した少年は、
街角の歌声に引き寄せられる。そして卒業後の将来に不安を
感じていた少年はその歌声に魅せられ、一目見た彼女に恋を
するが…。
出演は、ディズニーチャンネルのヒットドラマでブレイクし
たベラ・ソーンと、アーノルド・シュワルテェネッガーの息
子のパトリック・シュワルツェネッガー。他に、‘Saturday
Night Live’出身のロブ・リグル、2011年『処刑教室』など
のクイン・シェパードらが脇を固めている。
監督は、2006年のチャニング・テイタム主演作を第1作とす
る“Step Up”シリーズの第4作を担当したスコット・スピ
アー。彼は3部作で発表された“Immortal City”シリーズ
の小説家でもあるようだ。
因に本作の試写は3月8日に内覧で観たものだが、この時は
情報解禁前だったため紹介を割愛してしまった。しかし今回
は正式のプレス資料も郵送されてきたので、改めて紹介をさ
せてもらう。
そのプレス資料によると、色素性乾皮症の患者は日本では出
生2万2千人に1人。およそ300〜600人がいると推定されて
いるそうだ。
この人数が多いのか少ないのか判らないが、本作のオリジナ
ルの日本映画の公開時には患者会が病気に対して特定疾患と
しての認定を求める署名活動を行っており、僕自身もその署
名をした記憶がある。
というのも、実は僕が応援している湘南ベルマーレの下部組
織に、当時この病気の子供が所属しており、その子のための
署名活動がトップチームの試合会場でも行われて、その折に
署名をしたものだ。
その甲斐があってか、映画公開の翌年の2007年3月12日に特
定疾患の認定となったものだが、案外近くにその患者がいた
ことにも驚かされた。実際に日本人の患者の割合は欧米人の
10倍以上とも言われており、そのことも心に留めて観て貰い
たい作品だ。
公開は5月11日より、東京は新宿ピカデリー他で全国ロード
ショウとなる。

『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』
                    “Winchester”
本作は2018年4月15日に題名紹介したものだが、その際には
仮だったプレス資料の正式のものが送付されたので、改めて
紹介をさせて貰う。
物語は、合衆国国家歴史登録財に指定されているカリフォル
ニア州サンノゼに実在する邸宅Winchester Mystery Houseが
舞台。
建築主のサラは銃器ビジネスで財を成した一族の相続者で、
製造した銃で殺された人々の霊に呪われていると信じ、家を
建築し続ければ生き長らえるとして、1922年に死去するまで
38年間365日24時間ぶっ通しの増築を続けたという。
そこには銃器ビジネスに纏わる展示と共に、天井にぶつかる
階段や、どこにも通じない扉、さらに多数の隠し通路など、
様々な不思議な設計が存在し、正にミステリーハウスの様相
を呈している。
そんな邸宅の様子がオカルト的な物語と共に興味深く描かれ
る。
時代は1906年、精神科医のエリックは銃器会社の取締役会か
ら大株主であるサラの精神鑑定を依頼される。それは彼女の
精神異常が認められれば、彼女が巨費を投じている邸宅の建
設を止められるためだ。
そして訪れた邸宅は、当時7階建て、部屋数500室もの威容
を誇っていた。しかも増築は365日24時間休みなく続けられ
ていた。そんな中で精神科医の仕事は始まるが、彼の傍には
どこからともなく現れる執事などが付き纏う。
そして謎めいたサラの精神鑑定が進む内、彼の周囲には思い
もよらぬ事態が出現し始める。
脚本と監督は2010年9月紹介『デイブレイカー』や、2015年
1月紹介『プリデスティネーション』などのマイクル&ピー
ター・スピエリッグ兄弟。元となる脚本は先にあったようだ
が、兄弟は2年間に亙り何度も邸宅を訪れて脚本を練り上げ
たそうだ。
そして出演は、Dameの称号を持つヘレン・ミレンと、2015年

[5]続きを読む

05月06日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る