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On the Production
by 井口健二
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■イカリエ−XB1(私は絶対、聖なる、名もなき、いつだって、ミスミソウ、ブラックP、ロンドン、29歳、大和、熊野、フェリーニ、友罪)
本は2010年2月『誘拐ラプソディー』などの黒沢久子、撮影
は監督の前作も担当の高間賢治、音楽には三枝成彰を招き、
監督自ら製作総指揮も務める渾身の作品だ。公開は4月7日
より、東京はテアトル新宿他で、全国順次ロードショウ。)
『聖なるもの』
(宣伝チラシにフェリーニ meets庵野秀明と称される、岩切
一空監督の作品。映画研究会所属の大学3年生が「映研の怪
談」と呼ばれる美少女を追って彷徨う姿をPOVで描く。監
督はPFFアワード準グランプリ受賞者で、本作では音楽に
ボンジュール鈴木を迎えて「MOOSIC LAB2017」向けに製作、
見事グランプリを受賞している。フェリーニは『8½』のつ
もりなのかな? 庵野は後半のシーンのことだろうけど、僕
は1998年の初実写作品『ラブ&ポップ』を思い出していた。
そんな若さも感じさせる作品だ。ただ映画のメイキング的な
作品の割には基となる映画の姿が見えてこず、そのため作品
自体が思い付きだけの羅列に見えてしまう。まあ発表の場か
ら考えて、作品の目的は映画と音楽の融合だから、その点は
良いのだろうが、僕には物足りなかった。公開は4月14日よ
り、東京はポレポレ東中野他で全国順次ロードショウ。)
『名もなき野良犬の輪舞』“불한당: 나쁜 놈들의 세상”
(開幕は刑務所から出獄する若者。外にはやくざ風の男が出
迎えている。若者は3年前に入獄し、無鉄砲な行動で男の目
に留まる。そして男の窮地を救ったことから接近し、先に出
獄した男の出迎えを受ける。男は若者をボスに引き合わせ、
うだつの上がらないボスの甥と共に、組織に君臨して行くよ
うになるが…。信頼と裏切り、そして復讐が思わぬ展開で繰
り広げられる。出演は2014年8月紹介『監視者たち』などの
ソル・ギョングと、ボーイズバンドZE:Aメムバーのイム・シ
ワン。他にキム・ヒウォン、チョン・ヘジンらが脇を固めて
いる。脚本と監督は2012年『マイPSパートナー』などのビ
ョン・ソンヒョン。前作はラヴコメだそうで、かなり角度の
違う新作のようだが、非情な警察内部の描写なども強烈で、
骨太の作品だ。公開は5月5日より、東京は新宿武蔵野館他
で全国順次ロードショウ。)
『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』
“Smetto quando voglio: Masterclass”
(社会的地位のあまり高くない理系の大学教授たちが合法ド
ラッグを密造して一儲けを企んだものの法の網に掛って主犯
が逮捕。しかし新型ドラッグの蔓延に手を焼く警察から協力
を要請され、元の仲間を集めて彼らの知識でドラッグの出所
を探ろうとするが…。本作は2017年の作品だが、実は2014年
に前作があって、本作の後にも続けて第3作が登場する。内
容はアクション・コメディで、物語は本作だけでも充分判る
が、日本でも3作とも公開が決まっているようで、出来たら
全作を通して観たいものだ。出演は2017年1月紹介『おとな
の事情』などのエドアルド・レオ、2010年9月紹介『シチリ
ア!シチリア!』などのルイジ・ロ・カーショ。脚本と監督
は第1作でデビューしたシドニー・シビリアが3作通して担
当している。公開は5月26日より、東京はBUNKAMURA ルシネ
マ他で全国順次ロードショウ。)
『ミスミソウ』
(押切蓮介原作のサスペンスコミックスを、2016年2月紹介
『ドロメ』などの内藤瑛亮監督が実写映画化。脚本は2014年
『渇き。』などの唯野未歩子が担当した。主人公は雪深い田
舎町に引っ越してきた少女。転校したクラスでは部外者とさ
れて陰湿ないじめに遭っている。しかし廃校間近の学校では
教師もやる気を見せない。そして苛めが頂点に達し、家族に
類が及んだ時、壮絶な復讐劇が開幕する。出演は2017年12月
紹介『野球部員、演劇の舞台に立つ!』などの山田杏奈と、
『渇き。』に出ていた清水尋也。他に森田亜紀、戸田昌宏、
片岡礼子、寺田農らが脇を固めている。原作は恐らく復讐劇
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02月25日(日)
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