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On the Production
by 井口健二
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■花筐、DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団
黄→赤に変色して、その棒グラフがどんどん短くなる。それ
に伴って絵柄がどんどん荒くなるのも本シリーズではお決ま
りの演出だ。そんな展開の中で、物語はそれなりのものが進
んで行く。
原案、脚本、監督と鷹の爪団メムバーの声優はFROGMAN。そ
して今回のゲスト声優には、山田孝之、2016年『全員、片想
い』などの知英、2017年9月紹介『不能犯』安田顕。さらに
犬山イヌ子、金田朋子らが脇を固めている。
アニメーション制作は、シリーズ初期から担当のDLE。そ
れに今回は、2005年『ALWAYS三丁目の夕日』などの白組と、
2009年10月紹介『アフロサムライ』などのGONZOが協力
参加している。この2社の担当シーンはあっという間に製作
費を食い尽くす迫力のものだ。
確かにお話自体はいい加減だが、「鷹の爪団」のコンセプト
などには一本筋が通っており、そこに破綻がないのは観てい
て気持ちの良いもの。その上に楽屋落ちから政治・世相風刺
まで様々なギャグがふりまかれるもので、それは大人の目に
も面白く作られている。
さらに今回は映画製作のバックステージのような趣もあり、
僕的にはその辺も気に入った作品だ。因に本作の配給はワー
ナーブラザース。また試写会ではヤマキ「かつおパック」が
お土産に配られた。
公開は10月21日より、東京は新宿ピカデリー他で全国ロード
ショウとなる。

この週は他に
『KOKORO』“Le coeur regulier”
(2012年10月紹介『カミハテ商店』に登場し、その紹介では
「もっと他の映画でも見たくなる」と書いた島根県隠岐諸島
の知夫村にある「赤壁」を背景にしたフランス映画。息子が
1人の人物と出会い心が再生されたと聞いた女性が、訪日し
て遙々その場所を訪れる。出演は2008年9月紹介『きつねと
私の12ヶ月』などのイザベル・カレ。日本側から國村隼、
安藤政信、門脇麦らが参加している。実話に基づくとされる
オリヴィエ・アダムの小説から、本作が長編第2作のヴァン
ニャ・ダルカンタラが脚本と監督を手掛けた。因に原作も舞
台は日本のようだ。テーマ的には2012年作と同様だが、観て
いる方向が少し違うかな。公開は11月4日より、東京は渋谷
ユーロスペース他で全国順次ロードショウ。)
『ドクター・エクソシスト』“Incarnate”
(妻子を悪霊に奪われたエクソシストが、科学的な手段も駆
使して最強の敵に挑む。その手段は、取り憑かれた少年の潜
在意識に潜り込むこと。主演は2013年4月紹介『エンド・オ
ブ・ホワイトハウス』などのアアロン・エッカート。共演に
2016年7月3日題名紹介『栄光のランナー 1936ベルリン』
などのカリス・ファン・ハウテン、2008年12月紹介『チェ』
などのカタリーナ・サンディノ・モレノ。監督は2010年8月
紹介『キャッツ&ドッグス』(続編)などのブラッド・ペイ
トンが製作総指揮と共に担当している。テーマ的には2008年
10月紹介『悪夢探偵』に通じてるかな。インスパイアされて
いる可能性はありそうだ。公開は11月25日より、東京はシネ
マート新宿他で全国順次ロードショウ。)
『Ryuichi Sakamoto: CODA』
(1988年『ラストエンペラー』のベルトルッチなど海外監督
とのコラボレーションも多い作曲家坂本龍一の2012年から最
近までを追ったドキュメンタリー。映画の始まりは災害後の
福島。津波に襲われた体育館に浮かんでいたというグランド
ピアノの状態を探りながら演奏する姿と原発被災地を見聞す
る姿が続く。ただその直後に癌の告知を受けるのは少し意図
的かな。そして1年間の治療。そこに悲壮感はないが、仕事
の出来ない焦燥感は伝わってくる。それと共にYMO時代か
らのアーカイヴ映像や監督たちとの仕事の裏話が語られる。
他にもタルコフスキー監督『ソラリス』に独自の音楽を付け
るなど興味を惹かれる話も満載の作品だ。公開は11月4日よ
り、東京は角川シネマ有楽町他で全国順次ロードショウ。)
『こいのわ 婚活クルージング』
(東京のタウン誌などにグルメレポートを寄稿している牧五

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10月01日(日)
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