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On the Production
by 井口健二
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■トモダチゲーム−劇場版FINAL−、じんじん〜其の二〜、シンクロナイズド・モンスター、セブン・シスターズ
鑑賞した。ただ自分の印象として平塚の北側で厚木と伊勢原
にはイメージが湧くが、秦野というとあまり記憶するものが
ない。しかし本作を見ていて想像以上に緑が豊かで、水も豊
かなのに認識を新たにした。
前作も北海道の大草原が背景だったが、そんな緑溢れる大自
然を背景にするところが本作の特徴と言えるかもしれない。
そして前作に続いて絵本が登場するが、本作ではちょっとそ
の顛末が弱いかな? ここをもっと描き込めば、シリーズの
テーマとしても生きてくるように感じられた。
それと最初に描かれる祭りのシーンで主人公の後ろに置かれ
たテントにはニヤリとした。実はそこに自分が応援している
湘南ベルマーレのロゴが見えたもので、確かにこの祭りには
出店のインフォメーションもされていたものだ。
しかも映画のエンドロールでは制作協力としてクレジットも
されていた。これは映画の宣伝にも一役買わねばと思ったも
のだ。
公開は9月2日より、東京での上映は発表されていないが、
秦野市の近隣ではイオンシネマ新百合ヶ丘、イオンシネマ海
老名、イオンシネマ茅ヶ崎などで上映され、以後、全国順次
ロードショウとなる。

『シンクロナイズド・モンスター』“Colossal”
2012年12月紹介『レ・ミゼラブル』でオスカーを受賞した、
2014年11月紹介『インターステラー』などの女優アン・ハサ
ウェイが製作総指揮と主演を務め、2016年のオースティン・
ファンタスティック映画祭で最優秀賞に輝いた怪獣映画。
主人公はニューヨークで失職中の女性。夜な夜な泥酔して、
遂に同棲相手から部屋を追い出される。そして失意で故郷に
舞い戻った日、遠く離れた韓国のソウルで怪獣が暴れ出す。
その実況を見ていた主人公はある事実に気付く、それは怪獣
の動きが彼女の動作にシンクロしていることだった。
それに気付いた彼女は、最初こそ舞い上がって韓国を混乱に
陥れるが、徐々に世界を救う使命に目覚めて行く。ところが
そこにとんでもない事態が巻き起こる。果たして彼女は世界
を救えるのか?
共演は、2011年9月紹介『モンスター上司』などのジェイス
ン・サダイキス、2014年公開『ザ・ゲスト』などのダン・ス
ティーブンス。脚本と監督は、スペイン出身で、2014年10月
紹介『ブラック・ハッカー』などのナチョ・ヴィガロンドが
手掛けている。
試写会には、上映ぎりぎりに来て、上映が始まっても世間話
を続けて注意を受けるようなご婦人方も来場していて、どう
いう関係者なのか気になったが、多分その人たちには理解を
超える作品だったのだろう。
そこで試写後には「これは酔っ払いの幻想だ」とか、「アル
コール依存症への警鐘」などという発言も聞かれたが、この
監督にそのような考えがあるとは到底思えない。この映画は
単なる馬鹿話、法螺噺なのだ。
とは言えアメリカの片田舎にある公園の砂場とソウルのビジ
ネス街が次元を超えて繋がっているのかな。そんな解釈は出
来るが、映画の中での説明は一切なし。監督はそんなことは
関係なく、とにかく楽しんでもらおうとしているのだ。
ただこういう作品は、監督に力量がないとなかなかうまくい
かないものだが、それを強引に映画にしてしまう手腕は称賛
されるべきものだろう。その辺が理解されての上記の受賞だ
と思えるものだ。
ただし映画では後半に別の巨大物も出てくるのだが、怪獣と
その巨大物は本来なら日本映画のお家芸のはずのもの。とこ
ろが本作の舞台が韓国というのは解せないところで、これは
本当は日本で撮りたかったが、叶わなかったのかな?
そんな勘繰りもしてしまう作品だった。それにしても天下の
オスカー女優が良くやったものだ。
公開は11月3日より、東京は新宿バルト9、ヒューマントラ
ストシネマ渋谷他で、全国順次ロードショウとなる。

『セブン・シスターズ』“What Happened to Monday?”
2017年4月紹介『ラプチャー 破裂』などのノオミ・ラパス
主演による近未来SF作品。
物語の背景は、殆んどの子供が双子や三つ子以上で誕生して

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08月27日(日)
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