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On the Production
by 井口健二
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■ゲット・アウト
もっと桑田に沿った作品にして良かったのではないのかな?
茅ヶ崎音楽の発祥については2008年4月紹介『サンシャイン
・デイズ』が的確だったと思うが、本作でその点に全く触れ
ないのも解せなかった。公開は9月16日より、東京はTOHOシ
ネマズ六本木ヒルズ他で2週間限定ロードショウ。)
『ナラタージュ』
(行定勲監督、松本潤、有村架純の共演で、2006年版「この
恋愛小説がすごい」第1位に輝いた島本理生原作の映画化。
高校時代に危ういところを演劇部顧問の教師に救われた女性
が、大学生になって後輩の舞台の応援に呼ばれる。しかしそ
れは高校時代に秘めた感情を再燃させるものだった。恋愛ド
ラマの様相を取りながら主人公の秘めた心情を解いて行く謎
解きの要素もあり、かなり複雑な作品になっている。ただし
作品はさらに後の時代から振り返る展開になっており、そこ
までの繋がりに多少の違和感が残ってしまった。素直に物語
だけを楽しめばよいのだろうが…。公開は10月7日より、東
京はTOHOシネマズ六本木ヒルズ他で全国ロードショウ。)
『チェイサー』“Kidnap”
(2013年10月紹介『ザ・コール 緊急通報指令室』などのハ
ル・ベリー主演で、目の前から子供を誘拐された女性が単独
で犯人を追い詰めて行く姿を描いたノンストップアクション
作品。上記主演作もアメリカで横行する誘拐事件をテーマに
したものだったが、本作ではそれがすでに産業と呼べるもの
になっていることを背景にしている。そして主人公は目の前
から子供を連れ去った犯人の車を追跡し追い詰めて行くのだ
が、その展開の強烈なこと。これは日本の女優では到底かな
わない、ハリウッドのハル・ベリーだからこそ出来る作品と
言えるかもしれない。そんな「映画」を堪能させてくれる。
監督は長編2作目のルイス・プリエト。今後に期待の新鋭の
作品だ。内覧中の試写を見せて貰ったもので、公開期日は未
定だが、年内予定になっている。)
『ダンケルク』“Dunkirk”
(第2次大戦初期の1940年5月〜6月に行われたダンケルク
撤退作戦を、2014年11月紹介『インターステラー』などのク
リストファー・ノーラン監督がIMAX-3Dで映像化した作品。
実はマスコミ試写が通常版2Dのみだったので作品の全貌は
観られていない。しかし民間船も動員された撤退作戦の様子
や、スピットファイア対メッサーシュミットの空中戦など、
これをIMAX-3Dで観られたらさぞかしだろうという感覚には
なる作品だった。しかもノーラン監督は、この様子を3つの
時間軸の同時進行というトリッキーな構成で描いており、そ
のノーラン・ワールドも体感できる作品だ。公開は9月9日
より、2D/3D/IMAX-3Dで全国ロードショウ。)
『ソウル・ステーションパンデミック』“서울역”
(2017年7月紹介『新感染 ファイナル・エクスプレス』の
前日譚となるヨン・サンホ監督によるアニメーション作品。
物語は実写作品と同様の感染症に始まるパニックを描いてい
るが、実写作がほぼアクションに終始したのに対して、本作
ではその間でかなり壮絶な人間模様が展開される。これが見
事で、正直なところ監督の興味は主にそちらに向いているよ
うにも思える。でも実写作の演出は見事だったし、そこにこ
の人間模様が織り込まれたら、これは本当に凄いことになる
という思いはした。監督のアニメーション作品は前回題名紹
介『我は神なり』に続く第3作で、残る第1作も観たいもの
だ。本作の公開は9月30日より、東京は新宿ピカデリー他で
全国ロードショウ。)
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突 ルウム会戦』
(1979年に放送開始されたシリーズでキャラクターデザイン
などを務めた安彦良和が自ら手掛けたマンガの映像化。因に
本作は新シリーズの第5作だが、前作までで一つの話が完結
し、本作からは新たな展開が始まるようだ。とは言え僕自身
はオリジナルシリーズを見ていた世代でもないし、本作だけ
では不明の点も多かった。でもまあオリジナルからのファン

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08月06日(日)
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