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On the Production
by 井口健二
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■ジェーン・ドウの解剖/アイム・ノット・シリアルキラー、パージ:大統領令、ラプチャー 破裂
そして街には、様々なやり方でパージに抵抗している人々が
いた。
出演は、前作に引き続いてのフランク・グリロと、3作全て
に登場のエドウィン・ホッジ。他に、2006年11月紹介『サン
タクローズ3』などのエリザベス・ミッチェル、2009年9月
紹介『ファイナル・デッドサーキット』などのミケルティ・
ウィリアムスン。
さらに2009年7月紹介『アドレナリン/ハイ・ボルテージ』
と『ワイルド・スピードMAX』に出ていたというJ.J.
ソリア、2016年12月11日題名紹介『アイヒマンの後継者』な
どのベティ・ガブリエルらが脇を固めている。
脚本・監督は、前2作に引き続いてのジェームズ・デ・モナ
コ。製作は『トランスフォーマー』シリーズなどのマイクル
・ベイと、『パラノーマル・アクティビティ』シリーズなど
のジェイスン・ブラムが担当している。
プレス資料によるとデ・モナコは4年前に全ての脚本を書き
上げていたということだが、ここまでの3部作の展開は実に
見事と言える。それは第1作ではイーサン・ホークらのハリ
ウッドスターの出演で物語の設定を描き、第2作では街中で
の民間人の闘い、そして本作で政治の世界が舞台となる。
この拡大のさせ方が実にスマートで、しかも第2作で民間人
を護って活躍した人物が今回は反対勢力の政治家を護るとい
うのも納得できる展開になっている。とまあうまく作られた
シリーズと言えるのだが…。
実は今回はちょっと困った事象にぶつかってしまった。
と言うのは、前2作の年号は確か2022年と2023年で、本作は
その2年後という設定なので2025年というのはいいのだが、
最初のパージの開催がその18年前というのは、第1作のプロ
ローグで2017年とされていたのと話が合わない。
それは2007年の見間違いかとも考えたが、第1作のアメリカ
公開が2013年でそれより前の設定というのも考え難い。それ
に本作で2025年に大統領選挙というのも、合衆国の政治カレ
ンダーには合わないものだ。
海外の情報サイトではすでに2018年公開として第4作の告知
も上っているようで、この矛盾をどう解消してくれるのか、
それも楽しみになってきた。
本作公開は4月14日より、緊急ロードショウとなっている。

『ラプチャー 破裂』“Rupture”
2009年10月及び2010年7月に紹介の『ミレニアム』シリーズ
でブレイクしたノオミ・ラパス主演で、謎の実験に巻き込ま
れた女性を描いた作品。
主人公はシングルマザー。その主人公が我が子を車で学校に
送った帰路で周到に準備された拉致に遭う。そして連れ込ま
れた謎の実験施設で彼女は拘束され、嫌いなものを執拗に押
し付けられるという人体実験に曝される。
そんな中で彼女は別の被験者から情報を得たり、一旦は拘束
から逃れることもできるのだが…。果たしてその実験の目的
は? そして実験者の正体は…?
共演は、2013年2月紹介『ラストスタンド』などのピーター
・ストーメア、2014年6月紹介『マレフィセント』などのレ
スリー・マンビル、2012年9月紹介『アルゴ』などのケリー
・ビシェ、2008年10月紹介『イーグル・アイ』などのマイク
ル・チクリス。
脚本は2009年6月紹介『30デイズ・ナイト』などのブライ
アン・ネルスン、監督は2003年6月紹介『セクレタリー』な
どのスティーヴン・シャインバーグ。因に原案は2人の共同
となっており、シャインバーグは製作総指揮にもクレジット
されている。
脚本のネルスンは2006年『ハードキャンディ』がサンダンス
映画祭で話題になり、監督のシャインバーグの上記作もサン
ダンスで話題になったもので、共に申し子と言える顔合わせ
となっている。しかも共にちょっと特殊な性癖を描いていた
ので、本作の拉致もそういう見方になりそうだ。
しかし僕の立場からすると、ある目的を持った特異な実験を
描いている点ではSFの範疇に入るものだし、作品中では明
確にはされないが、実験者の正体にもSF的な興味の湧く作
品になっている。なお正体については、監督が「続編を作る

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04月09日(日)
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