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On the Production
by 井口健二
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■ReLIFE、メッセージ
2体の異星人と相対する。
その異星人は音声と図形で言語を操り、特にその図形を解明
するべく主人公らは作業を開始するが…。そこには驚愕の体
験が待ち受けていた。さらに同じくUFOの飛来した中国や
ロシアなどとの外交や軍事の駆け引きなどが描かれて行く。
出演は、2014年4月紹介『her/世界でひとつの彼女』など
のエイミー・アダムス、2014年1月紹介『エヴァの告白』な
どのジェレミー・レナー、2014年6月紹介『ケープタウン』
などのフォレスト・ウィティカー。
脚色は、2010年5月紹介『エルム街の悪夢』(リメイク)な
どのエリック・ハイセラー、監督は、2016年1月紹介『ボー
ダーライン』などのドゥニ・ヴィルヌーヴが担当した。
地球に飛来した異星人とのファースト・コンタクトを描いた
作品では、何と言っても1977年の『未知との遭遇』が一番の
話題作だろう。あの作品でも音声や視覚を通した意思疎通の
手順が描かれたが、本作はさらにそれを追求したものだ。
そして原作小説では、言語学的な理論に基づく様々な探求が
行われ、その進捗の過程の描写がSFとして評価されている
ものと思われる。僕は原作に直接当っていないが、周囲の情
報からそのような印象を受けた。
さてそこで今回の映画化に関しては、恐らく原作小説を読め
ば上述の点は容易に理解できると思われるが、映画だけでそ
の全てを理解するのはかなりハードルが高い。しかし映画で
は、その点を映像で巧みに補っているようにも思える。
その辺でSF好きかどうかで微妙に評価が分かれてくるとも
思える。ただし全体の背後に流れる物語に関しては、映画だ
けでは少し説明が足りないようにも思われ、特に時制に関し
ては、英文法との絡みで日本人には不得手に思えた。
でもまあそんなことも映像で幻惑されたまま観てしまえば、
それはそれで構わないような感じもするものだが…。取り敢
えず提示される映像は面白かった。
公開は5月19日より、東京はTOHOシネマズ六本木他で、全国
ロードショウとなる。
この週は他に
『ある決闘-セントヘレナの掟-』“The Duel”
(『ハンガー・ゲーム』のリアム・ヘムスワースと、2016年
7月紹介『グランド・イリュージョン』などのウッディ・ハ
レルスン共演で、19世紀中葉のリオグランデ河岸を舞台にし
たダークなウェスタン。アメリカが仕掛けた戦争で新たな国
境とされた河に複数のメキシコ人の遺体が上がる。その中に
は行方不明だった将軍の甥も含まれ、その調査が元テキサス
レンジャーの男に託される。その調査の対象は彼と因縁の或
るカルトの教祖だった。そしてその教団の村に彼はメキシコ
人の妻と共に潜入するが…。2017年3月12日題名紹介『ノー
・エスケープ』にも通じる話で、今の時期に続けてこのよう
な作品が出てきたのも興味深い。公開は6月10日より、東京
は新宿バルト9他で全国順次ロードショウ。)
『心に吹く風』
(韓流ブームの切っ掛けとも言われるドラマ『冬のソナタ』
を手掛けたユン・ソクホ監督初の劇場映画。その作品が日本
で作られた。舞台は北海道。写真家の男性がその風景を撮り
にやって来る。しかし友人に借りた車がエンストし、訪ねた
家にいたのは数10年前の学生時代に彼が愛した女性だった。
そして彼女を撮影の案内人兼アシスタントとして2人の行動
が始まるが…。美しい背景の中での報われぬ恋愛物語。正し
く『冬ソナ』の世界が展開される。まあ1本だけの映画では
ドラマのようなたっぷりとした情感には浸れないが、ファン
にはその雰囲気は伝わりそうだ。出演は2016年10月9日題名
紹介『愚行録』などの眞島秀和と、映画出演は10数年ぶりと
いう真田麻垂美。公開は6月、全国ロードショウ。)
『シチリアの恋』“谎言西西里”
(中国上海とシシリア島を舞台にしたかなり捻りのある恋愛
ドラマ。主人公は上海のデザイン会社に勤める中国人女性。
彼女は同僚の韓国人男性と恋仲だったが、突然彼に「別れよ
う」と言われ、彼はイタリアに行ってしまう。そんな彼の仕
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03月26日(日)
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