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On the Production
by 井口健二
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■ポッピンQ、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』来日記者会見、中島みゆきConcert「一会」
が紹介された。因に彼女はベーダ―以外のキャラクターを聞
かれた時に口を滑らせ掛けたが、監督が誤魔化した?
また監督からは、本作は後ろが決まっている作品なので作品
は自由に作らせて貰えたが、続編の可能性は少ないことも語
られていた。
会場では映画の公開に併せたグッズの紹介なども行われて、
いよいよ今週末の公開に向けての準備は万端に整っているよ
うだ。
『中島みゆきConcert「一会」 2015〜2016劇場版』
2016年1月紹介『橋の下のアルカディア』に続く中島みゆき
のコンサートの模様を収録した映像作品。2015年11月12日〜
2016年2月11日に東京・大阪で15回開催され、6万人を動員
したという公演が映画館に登場する。
プレス資料によると劇場版は第7弾だそうだが、僕はその内
の最近の3作品を観させて貰っている。僕自身は音楽には疎
いし、歌われる楽曲も大ヒットしたもの以外はほとんど知ら
ない状態での鑑賞だが、それは毎回圧倒される内容で、ただ
ただ敬服してしまうという印象だ。
何しろ本編の上映時間がほぼ2時間におよぶ全編に亙って、
中島は正しく圧倒される声量で1人で歌い切る。そこにバッ
クコーラスは付いているが、それはバックコーラスでしかな
いもので、実質的な歌声は中島みゆきただ1人だけなのだ。
楽器の伴奏ですら添え物でしかない。
僕自身がサッカーの観戦に行けば、15分のハーフタイムを挟
んで45分+αずつの前後半を大声を張り上げて応援し続ける
ことはあるが、それで今までに何度声を枯らしてしまったこ
とか。大詰めの肝心な時に声を出せずに悔しい思いをした経
験も度々だ。
それに対して本作の中島は、本編では割愛されている中入り
のMCでも喋り続けのようで、喉を休める時間もないままに
2時間以上を演じ切る。それはプロフェッショナルであるか
らそのための準備は細心に行われているのであろうが、それ
にしてもこれは、常人の能力をはるかに超えるものだ。
なお劇場公開では、本編の前にリハーサルの様子を撮影した
約28分のドキュメンタリーが上映される。そこでは歌われる
楽曲の造り込みや衣装、舞台セットなどの舞台を作り上げて
行く入念の準備が観られるものだが、特に楽曲の音程を半音
上げるか否かという選択の模様も登場する。
その後で本編を観ていて、実はコンサートの間に中島がイヤ
フォンを用いていないことに気が付いた。それは自身の音程
に絶対的な自信を持っていることの表れだとも思われるが、
あれだけの声量で半音の狂いもなく2時間を歌い切る、その
技(能力)は国宝級とも言えるものだ。
公開は1月7日より、東京は新宿ピカデリー、丸の内ピカデ
リー他で、全国ロードショウとなる。
ここで「百聞は一見に如かず」という言葉を使うのが正しい
用法かどうかは判らないが、これは是非とも映画館で目撃し
て欲しい作品だ。
この週は他に
『海は燃えている イタリア最南端の小さな島』
“Fuocoammare”
(シチリア島の南西約220q、チュニジアからは東約113qに
位置するランペドゥーサ島。このイタリア最南端の島を舞台
に、アフリカからの漂流難民(違法移民)の救援に従事する
人々を追ったドキュメンタリー。その一方で作品は島の住民
の生活ぶりも描き、その平和な様子と難民の過酷な現実が色
濃く描き出される。監督は、2013年公開『ローマ環状線』で
ヴェネチア金獅子賞を受賞し、本作でベルリン金熊賞を受賞
したジャンフランコ・ロージ。実は前作も観ているが、僕に
はあまり響いてこかなかった。しかし本作では、正に世界最
前線の悲劇の一つが描かれ、これこそ今観るべき映画という
感じがしたものだ。公開は2月11日より、東京はBUNKAMURA
ル・シネマ他で全国ロードショウ。)
『娘よ』“Dukhtar دختر”
(パキスタンの出身でコロムビア大学に学んだ女性監督が、
母国を舞台に部族間の政略結婚に怯える母娘を描いたドラマ
作品。登場するのは結婚の意味も知らない幼気な少女とその
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12月11日(日)
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