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On the Production
by 井口健二
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■西遊記 孫悟空 vs 白骨夫人、ミリキタニの猫/ミリキタニの記憶、GANTZ:O、東京タワーお化け屋敷第2弾「怪奇感視カメラ」
の人生を的確に綴っていたのが、『ミリキタニの猫』という
作品だった。
ただしそれはアメリカ側での話、当時に観ていた時も対する
日本側のことが気になったが、それをアメリカ人の監督に要
求するのは筋違いだろう。そこを補完しているのが、今回の
上映に追加された『ミリキタニの記憶』、それは正に本編の
アペンディクスのような作品だ。
この短編では、判明した三力谷家の家系や、2007年の公開に
併せて行われた画家の再来日の様子などが綴られ、親族との
再会などが心地良く描かれている。それは決して新たな感動
などを求めるものではなく、極めて丁寧に基の作品の隙間を
埋めているものだ。
監督は、『ミリキタニの猫』の製作と撮影も務めたマサ・ヨ
シカワ(クレジットはmasa)。これでようやく安心できる。
そんな感じのする作品だった。
なお、本編『ミリキタニの猫』に関しては2007年7月10日付
の紹介文も併読していただきたいが、当時の紹介文には伏字
の処理がされていないのでご注意ください。
『GANTZ:O』
2011年に2部作で実写製作された奥浩哉原作のベストセラー
コミックスを、新たな視点で描いたフルCGアニメーション
作品。
不慮の死を遂げた主人公が目覚めると、そこはマンションの
一室で部屋の隅には大きな黒い球体が置かれている。さらに
部屋には先行のメムバーがいて、球体が発する命令に従って
特殊スーツに身を固め、異星人と闘う羽目に陥る。
そして闘いが終了すると各人ごとの採点が球体に表示され、
その得点に従って現世への帰還や、強力な武器の支給などが
行われる。また戦闘中の死は現実的なものだが、得点達成者
にはその復帰を希望することもできる。
そんなルールの許で、様々な異星人との果てしのない戦いが
繰り広げられて行く。正しくゲーム感覚という感じのストー
リー展開だが、今回はその中でも原作での人気が高いという
大阪篇が映画化されている。
そこに登場する敵は、ぬらりひょんを総大将とする正に百鬼
夜行の魑魅魍魎たちで、先の異星人という設定はどうなった
のかということは考えるが、まあそんなことは別にして妖怪
変化との闘いは面白く描かれていた。
脚本は2013年12月紹介『黒執事』などの黒岩勉。総監督とし
て『黒執事』などのさとうけいいちが名を連ねている。また
声優では、主人公のみ2015年12月紹介『新劇場版 頭文字D
Legend 3−夢現−』などの小野大輔と発表されているが、他
は情報解禁前となっているものだ。
実は実写版は劇場公開を観ているが、現世との関わりなどが
今一つ理解できなくてちょっと困惑したものだ。その点では
本作はそれなりに説明はされていたもので、原作の読者では
なくても納得は出来た。
ただまあウィキペディアなどを見ると、物語にはいろいろな
背景があるようで、その辺の大元の設定が映画だけではまだ
判らない。とは言え、その辺をちゃんとSFとして描くのは
かなり面倒そうで、このままいくのが正解なのかな。
公開は10月14日より、全国ロードショウが予定されている。
『東京タワーお化け屋敷第2弾「怪奇感視カメラ」』
映画会社の松竹が日本電波墱=東京タワーの地下一階で開催
するお化け屋敷。7月15日から9月4にまで開催されている
その会場を一般公開の前日に体験させて貰った。
松竹と東京タワーでは、実は昨年も「東京タワーに住み憑く
あの子」と題されたお化け屋敷を手掛けたそうで、その時は
体験会の案内を貰わなかったが、今回は案内のメールが届い
て一足先に体験することができた。
その今回の設定は、東京タワーの地下一階に設置された監視
カメラに様々な怪奇現象が映り、さらにカメラに映った人た
ちには不可解な詩が訪れた。そのため地下一階は封印され、
立ち入り禁止とされたが…。
2016年夏、真相を探るべく、地下一階の封印が解かれた…、
というもの。
会場の入り口にはその説明の映像が上映され、その上映時間
の間隔で会場内に入場者が導かれるという仕組みになってい
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07月17日(日)
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