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On the Production
by 井口健二
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■セルフ/レス覚醒した記憶、グランド・イリュージョン 見破られたトリック
て、新たに2008年『クローバーフィールド/HAKAISHA』などの
リジー・キャプランが新登場。
さらにモーガン・フリーマン、マイクル・ケインに加えて、
ダニエル・ラドクリフ、2012年11月紹介『ブラッド・ウェポ
ン』などのジェイ・チョウらが脇を固めている。
製作と脚本は前作にも参加したエド・ソロモン、共同脚本で
2009年8月紹介『あなたは私の婿になる』などのピーター・
チアレッリ。また共同プロデューサーとしてイリュージョニ
ストのデヴィッド・カッパーフィールドが名を連ねている。
監督は、2011年4月紹介『ジャスティン・ビーバー/ネヴァ
ー・セイ・ネヴァー』などのジョン・チュウが担当した。
前回の紹介ではmagicというセリフの意味を考えたが、本作
を観ると僕の予想とは違う方向性だったようだ。でもまあ、
正直に言って前作ではちょっと退いた部分も本作で見事に解
消され、正真正銘のエンターテインメントに仕上げられてい
る。さらに続編の期待ができるのも嬉しいところだ。
それにしても前作は、この続編を考慮して作られていたのか
な? それくらいに見事に嵌る作品だった。しかもVFX多
用のイリュージョンは今回も華麗に決まっているが、それら
が劇中で種明かしされるのも本作の見どころで、その虚構と
現実の狭間も本作の魅力と言えそうだ。
因に監修のカッパーフィールドに言わせると、本作に登場す
るイリュージョンは全て現実にも実行可能とのことだが…。
いずれにしても見事なエンターテインメント作品だ。
公開は9月1日より、東京はTOHOシネマズ日本橋他で、全国
ロードショウとなる。
この週は他に
『栄光のランナー 1936ベルリン』“Race”
(ナチスが主催するベルリン・オリンピックでアメリカ代表
の黒人アスリート=ジェシー・オーエンスが4冠を達成する
までを描いた歴史ドラマ。ゲッペルスとブランデージの関係
なども描かれるが、映画ファン的にはレニ・リーフェンシュ
タールの登場や撮影風景の再現が興味深かった。)
『大怪獣モノ』
(2013年11月紹介『地球防衛未亡人』などの河崎実監督が、
夏の怪獣映画大作に対抗して発表する新作映画。東京に突如
出現した巨大怪獣に対して巨大化された人間の若者が挑む。
僕は監督のパロディ精神が好きだが、本作はちょっと違うよ
うだ。逆さまのワッペンの意味は何なのかな?)
『ゆずの葉ゆれて』
(椋鳩十児童文学賞受賞作の映画化。老いて頑なになった老
人と隣家の少年との交流が、老人の死後の出来事を織り交ぜ
て描かれる。劇中「大阪万博に行こう」のポスターが時代色
を出すが、その隣にフリーダイヤルの記載はいただけない。
その辺にももう少し気を使って欲しかった。)
『グッバイ、サマー』“Microbe et Gasoil”
(2007年2月紹介『恋愛睡眠のすすめ』などのミシェル・ゴ
ンリー監督による自伝的青春ドラマ。落ちこぼれの少年2人
が奇抜な方法で憧れのキャンプ地を目指す。登場する移動式
の家がちょっと良いセンスで、描かれた内容のどこまで実話
かは判らないが、観ていて冒険心をくすぐられた。)
『人生は狂詩曲』“Branbanconne”
(音楽大国とされるベルギーで、欧州決勝大会進出を目指す
2つのバンドの奮闘ぶりを描く。単一民族国家の日本では、
国内での民族対立などはよく判らないが。ヨーロッパの諸国
では歴史的な背景も深そうだ。でもそれを音楽に擬えて平和
的な解決を得るという展開は素晴らしい。)
『絶壁の上のトランペット』
(韓国のハン・サンヒ監督で、2010年6月紹介『最後の忠臣
蔵』などの桜庭ななみと韓国のアイドル?が共演するラブス
トーリー。物語的には『ゆずの葉ゆれて』に似たところもあ
るが、話しの繋がりが上手く整理されていない。ご当地もの
で見せたい物が沢山あり過ぎたようだ。)
『ヤング・アダルト・ニューヨーク』“While We're Young”
(2011年12月紹介『ペントハウス』などのベン・スティラー
の主演で、映画製作を目指す世代の異なる2組のカップルを
描いた作品。スティラーは旧世代の代表だが、彼が例として
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07月03日(日)
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