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On the Production
by 井口健二
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■記者会見(コープスパーティー 、疾風ロンド、仮面ライダー/スーパー戦隊、ターザン)、貞子vs伽椰子
出を語っていた。
 対して木村は、ちょうど『仮面ライダー』が途切れたころ
の育ちだそうだが、それでもタイトルやキャラクターは有名
だったと語り、歴史の長さを感じさせてくれた。
 両作とも試写会は公開直前になりそうだが、観たら紹介し
たいものだ。
        *         *
 そして最後は7月30日公開の『ターザンREBORN』。主演の
アレクサンダー・スカルスガルドが来日し、一般ファンも招
いての特別フッテージ上映会が行われた。
 そこでまず上映されたフッテージでは「蔦渡り」や野獣の
群れの暴走などのシーンが紹介されたが、特に「蔦渡り」は
従来の「ア〜ア、ア〜」と叫びながら行くものではなく、も
の凄い高速で正しくアっという間のシーンになっていた。
 これは当然CGIを駆使したものだが、それはもう1983年
『SWジェダイの復讐』でエンドアの森にランドスピーダー
が登場した時のような興奮を予感させるもの。正に新時代の
『ターザン』という感じがしたものだ。
 ただし会見では、男性のMCがこのシーンを捉えて「蔦渡
りの気分はどうだったか」と訊いていたが、俳優がちょっと
困った顔をして何とか誤魔化していたものだ。映画ファンな
ら周知の事柄で、この辺は少し考えた人選が欲しかった。
 なお本作の試写はそろそろ始まるるものだが、僕は3Dで
の試写の開始を待つつもりなので、本編を観ての紹介は来月
になってからになりそうだ。
        *         *
 以下は映画の紹介。
『貞子vs伽椰子』
1991年に鈴木光司の原作が発表され、1998年第1作映画化、
さらに続編や多数のリメイクが製作された『リング』の貞子
と、1998年に短編作品で発表され、1999年第1作が映画化さ
れた『呪怨』の伽椰子が相見えるというジャパニーズホラー
の究極作。
物語の発端は古いヴィデオテープのダビング。そのためリサ
イクルショップで買ったデッキには古びたカセットが入って
いた。そしてそのヴィデオを観ると、主人公の部屋の電話が
鳴り響く。
それに並行して主人公の通う大学での超常現象の講座などが
描かれ、そこでは専門家と称する大学教授が貞子の呪いを説
明している。斯くして大学教授も巻き込んでの呪いとの対決
が始まるが…。
一方、家族の都合で転校してきた女子高生の家の向いには、
立入禁止という看板の掲げられた廃屋が建っていた。そして
その家の前に屯していた小学生グループの行方が判らなくな
る。
出演は、2013年12月紹介『黒執事』などの山本美月と2016年
2月紹介『ヒメアノ〜ル』などの佐津川愛美、さらに2015年
『天の茶助』などの玉城ティナ。他に甲本雅裕、田中美里、
安藤政信、2013年『貞子3D2』に出ていた菊地麻衣らが脇
を固めている。
脚本と監督は、2015年5月紹介『戦慄怪奇ファイル 超コワ
すぎ!』などの白石晃士が担当した。
今年になって、3月公開『バットマン vs スーパーマン』に
続いて、4月公開『シビル・ウォー』でのキャプテン・アメ
リカvsアイアンマンと対決物が相次いでいるが、いずれもブ
ランドが同じで、すでに原作もあったりするものだ。
それに対して本作は、全く別のクリエーターが創造したキャ
ラクターが一緒になるもので、中々こういうケースは少ない
だろう。強いて言えば1970年の『座頭市と用心棒』が思い浮
かぶ程度で、1962年の『キングコング対ゴジラ』はちょっと
違うケースのように感じる。
そんな稀有な作品だが、白石晃士監督は両先達へのリスペク
トをしっかり感じながら作っているように思える。特に貞子
に関しては、再生される映像の違いや否定要素の持ち込み方
など、ファンの心をくすぐる部分が満載だ。
一方、伽椰子に対してはかなり完璧な再現振りで、こちらも
先達への愛情を感じる。本当に好きな人が一所懸命に作って
いる、そんな微笑ましさも感じる作品だった。ホラー作品に
対して微笑ましいは失礼かもしれないが…。いずれにしても
僕には納得の作品と言えるものだった。

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06月12日(日)
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