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On the Production
by 井口健二
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■トランボ、ニュースの真相、牙狼<GARO>-DIVINE FLAME-、知らない町、秘密 THE TOP SECRET
だったが、それでも文書内容などから判断がなされる。
そして2004年大統領選挙の予備選の最中、再選キャンペーン
を繰り広げる現大統領がベトナム戦争を忌避し、しかもその
代わりの軍務からも離脱していたという番組が放送され、現
大統領の再選に暗雲をもたらすのだが…。それは彼女にとっ
ての悪夢の始まりとなる。
出演は、『LOTR』や『ホビット』などのケイト・ブラン
シェットと、1976年『大統領の陰謀』などのロバート・レッ
ドフォード。
その脇を、2007年4月紹介『スパイダーマン3』などのトフ
ァー・グレイス、2012年3月紹介『ソウル・サーファー』な
どのデニス・クエイド、2013年12月紹介『トップ・オブ・ザ
・レイク』などのエリザベス・モスらが固めている。
脚本と監督は、2007年4月紹介『ゾディアック』などの脚本
を手掛けたジェームズ・ヴァンダービルト。オスカー候補に
もなった脚本家の監督デビュー作だ。
物語の中では、匿名のネットブロガーによる誹謗中傷など、
現在にも通じる話も登場する。その一方でプロポーショナル
のタイプライターなど、時代を背景にした事象も描かれる。
因に問題とされる「th」の添え字は、僕自身が子供時代に観
てなんだろう? と思っていたものだ。
それにしても、プロポーショナルが打てるIBMのボールタ
イプのタイプライターなどは、上記の『トランボ』にも登場
するもので、こんな単純なことを問題にするブロガーの無知
も呆れ果てた。とは言えそれで論点のすり替えが実効されて
しまうのだから、目的は果たしているのだろう。
時の権力者が行うことの恐ろしさを実感させてくれる作品。
そう言えば、最近の日本のテレビでも多くの名物キャスター
が様々な理由で降板しているようだが。日本映画界がその真
相を映画化できる日は来るのだろうか?
公開は8月、東京はTOHOシネマズ・シャンテ他で、全国順次
ロードショウとなる。

『牙狼<GARO>-DIVINE FLAME-』
2010年7月紹介『GARO THE MOVIE -RED REQUIEM-』、2012年
12月紹介『牙狼<GARO>〜蒼哭ノ魔竜〜』に続く、雨宮慶太
原作によるダークヒーローシリーズの最新作。
実は、このシリーズ(TVシリーズを併せてGARO PROJECTと
称される)に関連しては上記の2作の後にも何作か観させて
貰っていたのだが、初期の頃と少しコンセプトが違って来て
いる感じがあって、紹介をしなくなっていた。
しかし本作では、時代背景などは異なるもののコンセプトは
少し初期の頃に戻ったようでほっとした。ただし、本作品は
アニメーション。雨宮は本来特撮の人という認識だったので
ちょっと気になったが、状況で仕方ないのかな。
因に作品は、2014年に放映されたPROJECT初アニメーション
シリーズ『牙狼<GARO>-炎の刻印-』に続くもので、同作の
物語から4年後という設定だそうだ。とは言うものの僕はそ
の作品を観ていないが、鑑賞に問題はなかった。
物語は、以前の闘いで黄金騎士“ガロ”が勝利して4年後。
一見平和な日々に異変が伝えられる。それは今は亡き近隣の
小国に強力なホラーが現れたというもの。しかもそいつは、
魔界の亡者を呼び戻す準備をしていた。…。
初期の作品は現代日本が背景で、そこでの人間の欲望が様々
なホラーを呼び出し、それを牙狼らが諌めて行くというもの
だった。それが本作では、舞台が中世ヨーロッパということ
で少し戸惑いはしたが、まるで異世界よりは良いかな?
そこで人間の欲望が…、という辺りも少し曖昧な感じもする
が、物語の背景部分の経緯などは手際よく説明されていたよ
うだし、とにかくホラーと魔界騎士との闘いは充分に堪能で
きるものだ。
なお本作はGARO PROJECTの一環を成すものだが、本作で雨宮
は原案のみのクレジットで、脚本は東映戦隊ものなどを手掛
ける小林靖子。監督は2012年10月紹介『009 RE:CYBORG』で
絵コンテを手掛けた林祐一郎が担当した。
正しく特撮とアニメの融合というところかな? その効果で
コンセプトが初期に戻った感じになったところもあるのかも

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04月24日(日)
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