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On the Production
by 井口健二
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■エンダーのゲーム、リディック/GB、仮面ティーチャー、大人ドロップ、ハンガーゲーム2、神さまがくれた娘、くもりときどきミートB
彼らを追い詰めて行く。果たしてリディックは、バウティー
ハンターたちを打ち倒し、その凶暴な惑星を脱出することが
できるのか…。
前作では共演者にジュディ・デンチなど大物俳優も招いて、
人間ドラマも描いて相応の大作に仕上げられていた。しかし
それは多少シリーズ本来の魅力も削ぐ結果にもなった。その
反省なのか本作では、正に第1作に立ち返ったような究極の
サヴァイヴァル劇が描かれている。
そこにはリディックがこの惑星に至った経緯や、彼と富豪の
息子との関係など、前作に繋がる話も多少はあるが、物語の
本質はサヴァイヴァルであり、過去の経緯などは知らなくて
も充分に楽しめる作品になっている。単純には凶暴な惑星の
姿が見事なCGI−VFXで繰り広げられるものだ。
共演は、2012年6月紹介『コロンビアーナ』のジョルディ・
モリャ、3月紹介『キラー・エリート』に出ていたというマ
ット・ネイブル、テレビ『バトルスター・ギャラクティカ』
にレギュラー出演のケイティ・サッコフ。
さらに今年4月紹介『アイアン・フィスト』などのデイヴ・
バウティスタ。そして6月紹介『スター・トレック イント
ゥ・ダークネス』などのカール・アーバンが前作に続いて登
場している。
本作でも暗視の目の効果は希薄で、その点は多少残念なとこ
ろではある。でもそれはトゥーイがまだその特性を活かし切
れる題材を見つけていないという観測も成り立つもので、本
作でリディックの物語が終る訳でもなく、また今後の展開に
期待したいものだ。
それに対して本作の見所であるディーゼルが演じるサヴァイ
ヴァル劇は、それはもう存分に描かれている。それを楽しむ
のが本質と言える作品なのだ。
公開は3月8日から、全国一斉のロードショウとなる。
『仮面ティーチャー』
今年7−9月にテレビの深夜枠で放送された藤沢とおる原作
ドラマの劇場版。
物語の背景は、教師による一切の体罰が禁止され、その結果
として非行やいじめが横行、教育現場が崩壊寸前となった近
未来。その世界で仮面を付けることで唯一力による指導を認
められた政府派遣の「特別教師」が主人公となる。
そしてテレビシリーズでは、1人の「特別教師」が荒廃した
区立高校に赴任し、彼はある体験から最初は非暴力の教育を
目指すが徐々に力での制圧も止むなしとなる。しかし最後は
教育の本質に目覚め、愛を武器に生徒の信頼を取り戻そうと
する姿が描かれたようだ。
まあ正直に言って物語は、書いていて恥ずかしくなるような
内容だが、作品としては仮面を付けたヒーローが戦いを繰り
広げることで、そこにはスタントマンによる吹き替えが可能
となり、作品の売りになるそれなりのアクションシーンが展
開できる仕組みになっているものだ。
そして本作は、テレビシリーズが一応の決着をした後の物語
となっているものだが、映画のプロローグでは本作の設定も
含めてテレビシリーズの概要が紹介され、映画だけの観客に
も経緯が判るように描かれていた。
その本作のお話は、主人公の成果により「特別教師」にも力
だけではない対応が求められるとする法律改正が進められる
中で、力を至上の対策とする勢力が主人公に新たな試練をも
たらすという展開が描かれる。
そこで主人公のいる区立高校に新たに2人の教師が赴任し、
彼らは政府の意向で暴力による統制を開始するが…
出演は、テレビシリーズからジャニーズKis-My-Ft2の藤ヶ谷
太輔、Sexy Zoneの菊池風磨、Jr.のジェシー、ABC-Zの塚田
僚一、関西Jr.の小瀧望。さらに大政絢、斎藤工らが登場。
そして本作では、新たに遠藤憲一、原幹恵、萩原聖人らが脇
を固めている。
脚本はテレビシリーズも手掛けた山岡潤平、監督はシリーズ
の総監督で2010年4月紹介『シーサイド・モーテル』などの
守屋健太郎が担当した。
藤沢とおるの原作コミックスは2006年から07年に発表された
もので、当時は教育現場の荒廃が問題になっていたのかな。
何れにしてもそれなりの社会的な問題は反映されていたのか
もしれない。
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12月08日(日)
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