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On the Production
by 井口健二
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■ソウルガールズ、ビューティフル・クリーチャーズ、地球防衛未亡人、FLU運命の36時間、スノーピアサー+Oscar Animation
グアダルト向けファンタシーの映画化。
時代は現代、舞台はアメリカ南部のスターバックスより教会
が目立つような田舎町。そして主人公ははっきり言って冴え
ない高校生だが、彼は卒業を控えて町を飛び出し、都会の大
学に進学を夢見ている。
そんな主人公は、夜な夜な美しい女性の出てくる夢に悩まさ
れていた。ところがある日、彼のクラスに現れた転校生は、
彼の夜毎の夢に出てくる女性とそっくりだった。しかしその
女性は、異端の教えに染まった家の住人で…。
そして彼女の存在に、まずはスノッブの女生徒たちが口撃を
始めるが、彼女は動じる様子もない。そんな彼女に徐々に惹
かれて行く主人公は、土砂降りの中で立ち往生していた彼女
を家まで送って行ったりして親しくなる。
しかしそれは町の歴史も関わる重大な呪いの始まりだった。
出演は、2009年にフランシス・コッポラ監督の“Tetro”で
ヴィンセント・ギャロと共演しているオルデン・エアエンラ
イク、今年6月紹介『ジンジャーの朝』などのアリス・イン
グラード。
他に、ジェレミー・アイアンズ、ヴィオラ・デイヴィス、エ
ミー・ロッサム、トーマス・マン、エマ・トムプスンらが脇
を固めている。脚本と監督は、2008年6月紹介『P.S.アイ
ラヴユー』などのリチャード・ラグラヴェネーズ。
転校生だの、異端の教えの家だのと言われると、嫌でも『ト
ワイライト・サーガ』を思い出してしまうが。原作本は、ア
メリカではその吸血鬼シリーズより人気が高いそうで、映画
化は60億円の製作費を掛けて行われている。
しかし今年1月に行われたアメリカでの興行は今一つだった
ようで、そのため日本公開は、本来のアメリカ配給を手掛け
たワーナーではなく、日本の会社が行うことになっているも
のだ。
そんな作品を観ての感想だが、確かに『トワイライト』など
と比べると派手さには欠けるかな。とは言うものの、人間ド
ラマなどのお話はそれなりに面白く描かれていたと思う。
しかしそれが最近のアメリカの映画ファンには受け入れられ
なかった。実際にそれなりの出来とは言っても、そこからの
ブレイクスルーが難しいもの。その方程式はなかなか見つか
らないものだ。
公開は11月30日より、東京はシネマート新宿で2週間の限定
上映となる。
『地球防衛未亡人』
2008年6月紹介『ギララの逆襲〜洞爺湖サミット危機一発』
や、2006年7月紹介『日本以外全部沈没』などの河崎実監督
が、今年4月紹介『フィギュアなあなた』などの壇蜜主演で
描いたSFパロディ作品。
主人公は、元は向島芸者だったが結婚間近だった婚約者を怪
獣に殺され、地球防衛軍に入隊したという女性。そして戦闘
機を操縦して高い戦闘能力を示し、今ではエースパイロット
として活躍している。
そんな彼女に宇宙からの怪獣の飛来が報告され、それは解析
の結果、彼女の婚約者を殺した奴と同じと判明する。しかし
その飛来地は隣国との領有権で揺れる三角諸島。このため出
撃は止められてしまう。
ところがその怪獣は日本本土に向かって移動し、原子力発電
所に居座った怪獣は、あろうことか使用済み核燃料を食べ始
める。この想定外の事態に核廃棄物の処理に困っていた政府
は急遽怪獣の保護に乗り出すが…
一方、怪獣の日本本土への移動に際して出撃した主人公は、
怪獣を攻撃する度にエクスタシーの波に襲われることを認識
する。それは史上最強の変態だった。そして怪獣も変化し、
地球壊滅の危機が迫る。
共演は、森次晃嗣、沖田駿一、堀内正美、きくち英一、古谷
敏という歴代「ウルトラマン」の俳優たち。それに、ノッチ
(デンジャラス)、福本ヒデ(ザ・ニュースペーパー)、な
べやかん、モト冬樹ら河崎作品の常連が脇を固める。
また、特撮を「戦隊」や「仮面ライダー」シリーズの怪獣研
究所。さらに地球防衛軍のユニフォームデザインを「ドラゴ
ンクエスト列伝」などの藤原カムイ、怪獣デザインを「サイ
レントメビウス」などの麻宮騎亜が担当している。
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11月17日(日)
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