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On the Production
by 井口健二
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■ファイヤー・ウィズ…、ヒンデンブルグ、テッド、SUSHI GIRL、VANISHING POINT、さまよう獣、ディラン・ドック、ナンバーテン・ブルース
ワイズ版がニュース映像を取り入れてドキュメンタリー的に
仕上げたのに対して、本作ではCGIを駆使してこれは見事
な映像を作り上げている。
しかもその映像が、ニュース映像を克明に再現している点で
は感動すら覚えるものになっていた。正に完璧な再現映像と
呼べるものだ。
出演は、ドイツ国内のテレビなどで活躍するマクシミリアン
・ジモニシェックと、カナダ出身で2007年4月紹介『寂しい
時は抱きしめて』などのローレン・リー・スミス。前作で注
目した女優に再び会うことができる。
他に、2007年4月紹介『そして、デブノーの森へ』などのグ
レタ・スカッキ、今年8月紹介『ボーン・レガシー』にも出
演の往年のテレビスター、ステイシー・キーチらが脇を固め
ている。
監督はドイツ出身のフィリップ・カーデルバッハ。飛行船は
ツェッペリン博物館の保管されていた設計図に基づいて忠実
に再現されており、その内部の豪華さなどには目を見張る。
その再現の克明さには、ドイツ版『タイタニック』という感
じもする作品だ。
『テッド』“Ted”
企画制作のテレビ番組「ファミリー・ガイ」がエミー賞を受
賞したクリエーターで、来年のアカデミー賞授賞式の司会に
起用が決まっているセス・マクファーレンの監督・脚本・原
案・製作・声優によるR15+のVFXコメディ作品。
物語の始まりは1985年。近所に遊び友達のいない8歳の少年
がクリスマスプレゼントで大きなテディベアを貰う。そのヌ
イグルミは胸を押すとI love youと喋ってくれた。しかしそ
れだけでは満足できない少年は星に願いを掛ける。
そしてその翌朝、ヌイグルミのテッドは少年に話し掛け、自
由に動ける姿を見せる。こうして主人公の友達になったヌイ
グルミは、一躍テレビのトーク番組にも招かれるセレブにな
るのだったが…。
それから27年、少年は35歳になって恋人もできるが、彼の傍
にはいつもテッドの姿があった。しかもこのヌイグルミは、
大麻は吸うは、女を家に連れ込むはの一端の不良中年。その
存在が疎ましい主人公の恋人は…
出演は、2008年11月紹介『アンダーカヴァー』などのマーク
・ウォールバーグ、2011年1月紹介『ブラック・スワン』な
どのミラ・クニス、そしてテッドの声をマクファーレン。他
に、今年5月紹介『ビッグ・ボーイズ』などのジョエル・マ
クヘイル、4月紹介『ラム・ダイアリー』などのジョヴァン
ニ・リビシらが脇を固めている。
R15+の理由は大麻吸引シーンなどで、さほど卑猥なシーン
がある訳ではないが、全篇はブラックジョークと映画テレビ
などカルチャーに関るジョークも満載で、その辺は知れば知
るほど面白くなると言える作品だ。
特にSF映画ファンには思いも掛けない作品やその関係者が
登場して、これは驚くこと必至の作品。いやあその馬鹿馬鹿
しさにも感動という作品だった。
ポスターなどのヴィジュアルは目の潤んだテッドの顔になる
と思うが、そこからの落差も強烈な作品。その点では眉を顰
める人も出るかもしれないが、15歳以上の大人なら笑えるこ
とは間違いなしの作品だ。
『SUSHI GIRL』“Sushi Girl”
『スター・ウォーズ』再開のニュースが流れる中で公開され
る、ルーク・スカイウォーカーことマーク・ハミルが出演す
る作品。
物語の始りは、寿司パーティの準備を始める板前の姿から。
それに刑務所からの男の出所シーンが続き、男は仲間が開く
パーティに招かれる。そして会食が始まるのだが、パーティ
の目的は出所祝いだけではなかった。
実は、そこに集まった男たちは宝石強盗団。男はその最後の
山で逮捕されたが仲間のことは喋らなかったものだ。ところ
が現場には奪った宝石が残されておらず、その行方は未だ不
明のまま。
そこでパーティの席では、宝石を隠したと思われる男から、
その在処を聞き出そうとするのだが。その手段は徐々にエス
カレートし、ついには拷問になってしまう。そしてその様子
をSUSHI GIRLはじっと聴き続けていた。
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11月25日(日)
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