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On the Production
by 井口健二
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■黄金を抱いて、アルゴ、ロックアウト、駄作の中だけに、ミラクル・ツインズ、エクスペンダブルズ2、ドリームハウス、ニモ3D+Hobbit
いくと、偽計画として立てられたのはロジャー・ゼラズニー
原作の“Lord of Light”だったことが判明。
その計画には『X‐メン』などのアーティストのジャック・
キルビーらも関っていて、コロラドにアミューズメントパー
クの計画もあったというもので、その話には何となく聞き覚
えもあった。ただし製作者バリー・アイラ・ゲラーの立てた
その計画が頓挫し、それがこの作戦に採用されたようだ。
他には映画には出てこないが、後には『E.T.』などに関る
メイクアップアティチストのボブ・シーデルらも作戦の主な
協力者だったとのことだ。因にチェンバースは、この作戦以
前からかなり有力なCIAの協力者だったそうだ。
それにしても、これはSF映画ファンにとてはかなり愉快な
話で、SF映画も意外なところで世間のお役に立っていたと
いうこと。まあ作品の中では「バカ映画」と呼ばれ続けてい
るが。
共演は、アラン・アーキン、ブライアン・クランストン、ジ
ョン・グッドマン(チェンバース役)。原作はジョシュア・
ベアマン、脚本はクリス・テリオ、製作にはジョージ・クル
ーニーが名を連ねている。
なお、字幕で『最後の猿の惑星』となっていたものが、エン
ドロールでは“Conquest of the Planet of the Apes”だっ
た。こちらの邦題は『猿の惑星・征服』だったはずで、その
点はちょっと気になった。

『ロックアウト』“Lockout”
リュック・ベッソン製作・脚本、ガイ・ピアース主演による
近未来スペースアクション。
物語の背景は2079年。舞台は宇宙空間に浮かぶとあるステー
ション。そこでは犯罪者たちが冷凍睡眠によってその刑期を
過ごしたいた。そしてその宇宙ステーションを大統領の娘が
訪問する。彼女の目的は、そのステーションを巡るある疑惑
を調査するものだったが…
調査のため冷凍睡眠から覚まされた犯罪者が突然彼女に襲い
掛かり、彼女を拉致した犯罪者は他の500人の冷凍睡眠を解
除、目覚めた犯罪者らによってステーションは制圧されてし
まう。この事態にCIAは、元捜査官の男をステーションに
潜入させる作戦を立てるが…
ピアース扮するこの元捜査官の主人公が濡れ衣を着せられて
いて、その無実の証拠を握る元仲間もステーションに収容さ
れている。そこで主人公は人質の救出と共に、元仲間の奪還
も目指すという展開だ。しかもそこには別のタイムリミット
も迫ってくる。
まあ、受刑者を眠らせてしまって刑期の意味があるのかとい
う疑問も湧くが、犯罪者で刑務所が満員という現状は、こん
な発想も生んでしまうのだろう。その他のタイムリミットの
設定などは、それなりに考えられていたものだ。
共演は、2009年6月紹介『96時間』などのマギー・グレイ
ス。他に、『タイタンの戦い』などのヴィンセント・リーガ
ン、2009年1月紹介『THIS IS ENGLAND』などのジョセフ・
ギリガンらが脇を固めている。
グレイスは、その後は『ナイト&デイ』などにも出演してい
たが、立派に育ったもので、次回作の『96時間』の続編も
楽しみになってくる。
共同脚本と監督はスティーヴン・レジャーとジェイムズ・マ
ザー。映画学校の同級生というコンビ監督で、今までは短編
映画で受賞歴があるようだが、本作はベッソンに見い出され
ての長編デビュー作品だ。
脚本的にはピアースの減らず口など楽しめたが、映像的には
もう少し宇宙空間らしいアクションシーンも欲しかった感じ
もする。でもまあ基本的には上映時間が96分程度の作品で、
その割には宇宙戦のシーンなどもそれなりにあって、これは
これで納得できる作品になっていた。

『駄作の中だけに俺がいる』
現代芸術家の会田誠の制作風景と人物を追ったドキュメンタ
リー。
会田は、1993年「巨大フジ隊員VSキングギドラ」や、1996年
「紐育空爆之図」などの作品で著名になり、近年はアメリカ
・ヨーロッパなどでも個展や作品の展示が行われている。
本作は、そんな会田が日本では実現できない大型作品の制作

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09月09日(日)
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