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On the Production
by 井口健二
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■バトルシップ、君への誓い、バッド・ティーチャー、紙兎ロペ、屋根裏部屋のマリアたち、ワンドゥギ、ムサン日記、タイタンの逆襲
があったりして、それらを垣間見ることもできた。
それにしても艦内は、巨大な船体にも関らず階段などは考え
ていた以上に狭くて急な造りで、機材を抱えたカメラマンた
ちは昇降にかなり苦労させられていたようだ。そんな艦内に
入れたことも貴重な体験になった。この機会を与えてくれた
関係者には感謝したい。
映画の日本公開は4月13日から。1カ月遅れのアメリカ公開
では、コカコーラ社が全社挙げてのプロモーションでバック
アップするとのことで、この春最大の話題作になることは間
違いない。その作品が、日本では一早く観られるものだ。

『君への誓い』“The Vow”
交通事故で自分との関係の記憶を失った妻を取り戻すため、
あらゆる努力を傾注した夫の姿を描く実話に基づく作品。
物語の始まりで、愛し合って結婚した2人は雪道の車内で将
来の相談をしている。そんな2人の乗った乗用車に大型車が
追突し、妻はフロントガラスに激突して脳に障害を負ってし
まう。そして意識不明の状態から目覚めた妻は夫との関係の
記憶を失っていた。
しかも妻は、家出して一人暮しを始めた両親との確執も記憶
しておらず、さらに彼女の方から振ったはずの元婚約者との
経緯も覚えていなかった。そのため両親の許を訪ねたり、元
婚約者にも会いに行ってしまう妻に対して、夫はなす術も失
ってしまうが…
アルツハイマー型の記憶喪失の話は何本か観ているが、こち
らはもっと根元的な記憶喪失のお話。ただし夫を忘れて別れ
た元婚約者に頼ってしまう話などは、2005年7月紹介『私の
頭の中の消しゴム』にも出てきたものだ。
しかし本作は、そんな中にいつか記憶を取り戻すかもしてな
いという希望の持てるところが、ハリウッド的とも言える作
品になっている。
出演は、妻役に『シャーロック・ホームズ』のアイリーン・
バトラー役と言うより、本作の関連では2004年11月紹介『き
みに読む物語』のレイチェル・マクアダムス。夫役には今年
1月紹介『第九軍団のワシ』などのチャニング・テイタムが
扮している。
他に、2度のオスカーに輝くジェシカ・ラング、2010年9月
紹介『デイブレイカー』などのサム・ニール、『アンダーワ
ールド』シリーズなどのスコット・スピードマンらが共演。
監督は、2009年テレビドラマ『グレイ・ガーデンズ』でラン
グにエミー賞主演女優賞をもたらしたマイクル・スーシー。
脚本は、2009年4月紹介『そんな彼なら捨てちゃえば?』な
どのアビー・コーンとマーク・シルヴァースタインが担当。

『バッド・ティーチャー』“Bad Teacher”
キャメロン・ディアスが、周囲に居たらかなり迷惑な反面教
師を演じる教育問題がテーマのドラマ作品。
主人公は、とある公立中学に現れた女教師。しかし彼女は、
教師としての自覚は0で、頭にあるのは玉の輿に乗ることだ
け。そして授業は、初日から生徒にヴィデオ鑑賞だけという
手抜きのし放題だ。
そんな彼女の当面の目的は豊胸手術。その費用の捻出のため
生徒の募金をくすねたりしていた彼女は、やがて州内テスト
でクラスが1位になったら特別ボーナスが支給されることを
知る。そこで彼女が取った手段は…
何しろ服装は淫らだし、喋れば顰蹙を買うような発言を連発
する。さらにやっていることは、犯罪すれすれというかむし
ろ犯罪そのもの。そんな「悪徳教師」をディアスが小気味よ
く演じている。
共演は、2010年10月紹介『ソーシャル・ネットワーク』など
のジャスティン・ティンバーレイク、2008年11月紹介『無ケ
ーカクの的中男』などのジェイスン・シーゲル。さらに昨年
9月紹介『私だけのハッピーエンディング』などのルーシー
・パンチ、テレビの人気番組『ザ・オフィス』のフィリス・
スミスらが脇を固めている。
脚本は、『ザ・オフィス』のプロデュースも務めたジーン・
スタブニツキーとリー・アイゼンバーグ。監督は、ローレン
ス・カスダンの息子のジェイク・カスダンが担当。
教育委員会に観せたら間違いなく100%俗悪映画の烙印だろ

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04月08日(日)
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