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On the Production
by 井口健二
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■マイウェイ、はやぶさ遙かなる帰還、BUNRAKU+Star Trek,Oscar/VFX,VES Awards nominations
観客としては、出来れば両方観ることでより理解が進むこと
は確かだろう。
そして注目は、やはりカプセルの帰還と「はやぶさ」の最期
となるが、先の作品が3Dを活かしてある意味外連みたっぷ
りに描いたのに対して、本作では圧巻とも言える迫力で、こ
れも見応えのある感動的なものに仕上がっていた。
出演は渡辺謙、江口洋介、夏川結衣、小澤征悦、中村ゆり、
吉岡秀隆、石橋蓮司、藤竜也、山蕪w。他に、嶋田久作、近
藤芳正、長嶋一成、モロ師岡、ピエール瀧らが脇を固めてい
る。渡辺家は親子でそれぞれの作品に関っている。
監督は2005年4月紹介『樹の海』がデビュー作の瀧本智行。
僕は監督の以後の作品を観ていないが、デビュー作に感動し
たことは記憶しているものだ。
公開は、本作が2月11日、先に紹介した3D作品が3月10日
からとなるが、本作で描かれていた部分が3D作品では省略
されていたり、その逆もあったりなので、出来れば両方観る
ことをお勧めしたい。

『BUNRAKU』“BUNRUKU”
2010年の東京国際映画祭で特別上映された作品が、日本でも
一般公開されることになった。そこで今回は試写の案内を貰
えなかったが、本作は気に入っている作品でもあるので、約
1年前の印象に基づいて紹介をさせてもらう。
物語の背景は、人類が絶滅の危機を経て銃器を捨てた世界。
しかし闘争そのものは無くならず、人々は暴力による恐怖支
配の下で暮らしている。そんなある町に列車が到着し、2人
の男が降り立つところから映画は開幕する。
その1人の白人はギャンブルの腕でその町の支配者に挑もう
としているが、元手となる金が不足しているようだ。そして
もう1人の日本人は支配者に奪われた家宝の紋章を取り返す
ためにその町に来ていた。
そんな2人が出会い、互いに闘って腕の立つことを証明した
2人は、やがて支配者と民衆との抗争に巻き込まれて行くこ
とになる。
出演は、2009年6月紹介『30デイズ・ナイト』などのジョ
ッシュ・ハートネットと、日本人ミュージシャンのGACKT。
他にウディ・ハレルスン、ケヴィン・マクキッド、ロン・パ
ールマン、デミ・モーア。さらに菅田俊、ハワイ出身の新人
の海保エミリらが脇を固めている。
物語は正しくアメコミ調のアクションで、映像的には2005年
7月紹介『シン・シティ』に似たテイストだが、フランク・
ミラー作品ほどアートではなく、ギミックに溢れた気楽に楽
しめる作品になっている。
しかし亜流と言われればそんな感じで、その辺で海外での評
価も余り高くないのかも知れない。でも、いまさら『シン・
シティ』でもないものだし、日本ではGACKTの人気も絡めて
新たな目で評価して欲しいものだ。
なお脚本、監督のガイ・モシェはイスラエル出身。監督は、
カンボジアでの子供売春を題材にした2007年公開“Holly”
という作品で、人身売買撲滅活動への貢献によりアメリカ国
務省の特別賞を受賞したとのこと。本作の設定にもそんな社
会派的な考えが背景にあるのかも知れない。
因に監督は、2007年の大河ドラマ『風林火山』に上杉謙信役
で出演していたGACKTを観てこの役をオファーしたそうだ。
       *         *
 新年最初の製作ニュースは、いよいよ今月半ばから撮影が
開始される“Star Trek 2”の話題で、カーク船長役のクリ
ス・ペイン以下、サイモン・ペッグ、アントン・イェルチン
らのブリッジ・クルーが再結集する一方で、新たな配役が発
表されている。
 そこでまず昨年11月末に報告した敵役のベネチオ・デル=
トロに関しては結局契約に至らず、その役には昨年12月紹介
『戦火の馬』に出演しているベネディクト・カムバーバッチ
というイギリス人俳優の起用が発表された。因にこの人は、
2010年から放送されている“Sherlock”で名探偵ホームズを
演じているそうだ。
 なおこの配役には、一時デル=トロと同じラテン系のエド
ガー・ラミレスという俳優が報告され、この俳優がリカルド
・モンタルバンにそっくりということで、1967年2月に放送

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01月08日(日)
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