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On the Production
by 井口健二
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■花子の日記、51、歴史は女で作られる、タンタンの冒険、パーフェクト・センス、セカイの向こうに、ドライブ、フラメンコ/フラメンコ
が次々に殺戮を繰り返し、他にも凶暴な異星人がいて、その
中での脱出劇が繰り広げられる。そして基地には「自爆シー
クェンス」が発動される。
監督は、2009年“The Devil's Tomb”(邦題:デビル・ハザ
ード)という作品が公開されているジェイスン・コネリー。
前作はキューバ・グディングJr.主演で、当時に鑑賞はして
いたが、試写ではなかったので紹介はしなかったもの。しか
しそれなりの作品だった記憶がある。
そして本作の出演は、昨年12月紹介『トロン:レガシー』と
実は1982年の『トロン』にも出演していたトロン役のブルー
ス・ボックスレイトナー。他に、『デビル・ハザード』にも
出ていたジェイスン・ロンドン。
さらにテレビ“Supernatural”にレギュラー出演のレイチェ
ル・マイナー、2009年12月紹介『フィリップ、きみを愛して
る』に出演のアンドリュー・センニング、『POTC』の最
初の3部作に出ていたヴァネッサ・ブランチらが登場する。
まあ典型的なB級作品という感じだが、壺は外してはいない
し、それなりの作品にはなっていた。
なおシリーズには他に“Husk”“Prowl”“Seconds Apart”
“Fretile Ground”“The Tusk”(以上1月に限定公開)、
“Scream of the Banshee”(3月公開)“Re-Kill”(未公
開)という作品がラインアップされている。

『歴史は女で作られる』“Lola Montes”
1955年に製作され、日本でも1956年に公開されたマックス・
オフュルス監督、フランス=西ドイツ合作映画の修復版によ
るリヴァイバル公開。
因に本作は、1955年パリでの初公開に失敗し、その後は監督
の休暇を狙って製作者がズタズタにカットしたヴァージョン
が公開されていたという曰く付きのもの。その作品が2008年
にシネマテーク・フランセーズの手で修復され、今回はその
修復版が日本「初」公開されるものだ。
物語の背景は19世紀、その1821年から61年までを生涯とする
ダンサーにして高級娼婦でもあった芸名ローラ・モンテス、
本名エリザベス・ロザンナ・ギルバートの人生が、映画の製
作当時ではちょっと奇抜な構成で描かれる。
それは、サーカステントのような舞台で、口上と共に彼女の
男性遍歴が紹介されるというもの。そしてそれぞれの口上に
続いてそのドラマが描かれる。そこには音楽家のフランツ・
リストを始め、ドイツ国王ルートヴィッヒ1世など様々な男
性が関わる。
特にドイツ国王に対しては、彼女のために内閣を解散させた
り大学を閉鎖させるなど、国体を揺るがす程の悪女ぶりを発
揮。結局は彼女自身が国外追放され、国王も退位するという
歴史も作り出す。
そんな彼女が、今やサーカスの見世物に身を落とし、その口
上が述べ立てるままにサーカス芸を披露して自らの身の上を
演じ続けるという構成だ。
因に実話では、ドイツを追放された後の1851年に渡米し、そ
こではダンサーとして国内を巡業しているそうで、本作はそ
の頃を描いているようだ。さらにその後はオーストラリアで
舞台に立つが次第に落ちぶれ、最後はニューヨークで教会の
世話になって39年の生涯を閉じたとなっている。
という作品だが、映画の表現方法が多彩になった現代では上
記のようなフェイクの構成も受け入れられ易い。しかしこれ
が1955年の製作当時ではかなり奇抜だったことは確かかも知
れない。そんなことで当時の不評も判らないではないが、そ
の作品が今や堂々と公開されるものだ。
主演は、1956年『80日間世界一周』などにも出ているマルテ
ィーヌ・キャロル。他に、ピーター・ユスチノフ、今年5月
紹介『赤い靴』に出演のアントン・ウォルブルック、1966年
『華氏451』のオスカー・ウェルナーらが脇を固めている。

『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』
             “The Adventures of Tintin”
1929年に連載が開始され、1983年原作者のエルジェが亡くな
るまでに23冊、その後に刊行された未完の遺作を含めて24冊
が発表された人気コミックスの映画化。この映画化に、共に

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11月13日(日)
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