ID:47635
On the Production
by 井口健二
[460110hit]
■ルルドの泉、人生はビギナーズ、インモータルズ、デビルズ・ダブル、UGLY、スイッチ、ウクレレ、ジョージ・ハリスン+Oscar/Animation
ラン・ヴィシュニック、それに愛犬役のコスモは、本作が出
演3作目のタレント犬だそうだ。
人生はいつでもやり直しができる。それは年齢には関わりが
無く思い立ったときにそれをすれば良い。そんなメッセージ
が前面に押し出されてはいるが、本作ではさらにそれに触発
されて行く息子の姿も重要で、それこが真のメッセージのよ
うにも感じられた。そんな男たちの姿を、2人の名優が見事
に演じている。
ただ、映画を観ていて少し気になるところがあって、それは
今回物語を書き出して再確認できたが、やはり物語の展開に
はちょっと問題があるようだ。まあそれは映画の中では枝葉
末節と言えるところではあるが。
『インモータルズ−神々の闘い−』“Immortals”
2008年5月紹介『落下の王国』などのターセム・シン監督に
よるギリシャ神話を基にした3Dアクション作品。
太古の時代。神々はゼウスを中心としたオリンポスと、他の
タイタン族とに分かれ争っていた。その争いにはオリンポス
が勝利し、タイタン族はギリシャ・タルロス山の奥深くに幽
閉される。そしてオリンポスの神々は天空へと去った。
やがて時が経ち、地上には人間が溢れ、その中でもギリシャ
の民は神を崇めて暮らしていた。ところが隣国イラクリオン
の国王ハイペリオンは神々に恨みを抱き、神々を凌駕すべく
世界征服を企みギリシャに攻め寄せてくる。
その目的はタイタン族の解放。それにより神々をも倒そうと
考えたのだ。そして圧倒的なハイペリオン軍の前にギリシャ
の征服も目前となったとき…。1人の奴隷の息子に人類の未
来が託される。
物語にはゼウス、ポセイドン、アレス、アテナらが登場し、
ギリシャ神話を背景にしたオリジナルの物語が展開されてい
る。しかもそこにはCGI−VFXを駆使した神々の闘いが
繰り広げられるものだ。
出演はミッキー・ローク、フリーダ・ピント、スティーヴン
・ドーフ、ジョン・ハート、それに2013年公開予定の新作で
スーパーマンに抜擢されたヘンリー・カヴィル。また、今年
9月紹介『三銃士』などのルーク・エヴァンス、『トワイラ
イト・サーガ』に出演のケラン・ラッツ、7月紹介『トラン
スフォーマー』に出演のイザベル・ルーカスらが脇を固めて
いる。
ターセム・シン監督は2000年公開のデビュー作『ザ・セル』
で鮮烈な映像を見せてくれたが、今回はどちらかと言うと、
製作者のジャンニ・ヌナリマーク・キャントンが先に手掛け
た『300』の趣が強い感じだ。
しかし衣裳の石岡瑛子、プロダクション・デザインのトム・
フォデンら、『ザ・セル』からのスタッフも健在で、特に衣
裳はゴールドを基調にした豪華さで観客の目を楽しませてく
れていた。
また3D効果も随所に映像作家らしい仕掛けを施しており、
それらは心地よく楽しむことが出来た。
『デビルズ・ダブル』“The Devil's Double”
イラクの独裁者サダム・フセインの息子で、フセイン政権の
許、放蕩の限りを尽くしたと言われるウダイ。その影武者に
なった男の実話に基づく作品。この物語を、2008年1月紹介
『NEXT』などのリー・タマホリ監督が映画化した。
主人公はイラク陸軍の中尉。元々ウダイとは同級生で、その
頃から似ていると言われていたようだ。そしてフセイン一族
が王政を倒したときには、彼やその家族も大いに歓声を挙げ
たのだが…。
政権に着くや暴政を繰り返し始めたフセイン一族には、国内
からも暗殺者の攻撃が開始され、やがてその攻撃は息子ウダ
イの身辺にも及んでくる。そこで主人公のことを思い出した
ウダイは彼に影武者になることを命令する。
それは主人公にとっては、テヘランに住む家族を事実上の人
質に取られての逃れることの出来ないものだった。こうして
ウダイの側で暮らし始めた主人公の目の前で、ウダイの悪魔
のような所業が繰り広げられる。またそこにはウダイの愛人
の姿もあった。
このウダイと影武者の1人2役を、今年8月紹介『キャプテ
ン・アメリカ』などに出演のドミニク・クーパーが演じ、ウ
[5]続きを読む
11月06日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る