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On the Production
by 井口健二
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■鉄拳、ホームランが聞こえた夏、A3DU、ドライブ・アングリー3D、アザー・ガイズ、アジョシ、ムーランルージュの青春+Comic-Con
しかしその学校には、中学野球で名選手として注目されたが
突発性難聴で聴力を失った生徒も在学していた。ただし彼は
2度と野球はしないと誓っていたが…。と書いてくれば後は
大体想像の付く通りの物語が展開される。
でもまあ、この種のお話は何度繰り返されても感動は呼ぶも
のだ。
監督は、2003年の大ヒット作『シルミド』や、昨年10月紹介
『黒く濁る村』などのカン・ウソク。
出演は『黒く濁る村』で青龍映画賞主演賞に輝いたチョン・
ジェヨン、2010年11月紹介『戦火の中へ』などのキム・ヘソ
ン、2008年8月紹介『ファン・ジニ』に出演のイ・ヒョヌ、
それにオーディションで選ばれたチャン・ギボムが天才投手
役に挑んでいる。
他に、『黒く濁る村』などのユソン、2006年9月紹介『とか
げの可愛い嘘』などのカン・シニル、2004年『マルチュク青
春通り』などのチョ・ジンウンらが脇を固める。
2010年5月に紹介したドキュメンタリーの『アイ・コンタク
ト』では、聴力障害者のサッカー選手が描かれていたが、野
球はサッカーと違って聴力障害自体が競技に影響することは
なく、従って聴力障害者のプロ野球選手も実在するそうだ。
とは言え、その苦労や精神的な負担などが計り知れないもの
であることは、上記のドキュメンタリーなどでも感じさせら
れたところだ。そんな聴力障害を持つ人たちの姿が野球とい
う競技を通して描かれている。
日本の高校野球の地方予選には、全国で4000校が参加してい
るそうだが、韓国の高校野球・鳳凰大旗大会に参加するのは
50校余り、これが登録されている韓国高校野球部の全てで、
大会には地方予選もないのだそうだ。
その一方でこれら野球部にはプロ予備軍の性格も強く、その
レヴェルは相当に高いとされている。その中にこのろう学校
の野球部も参加しているものだ。ただし2002年の参加以来、
大会では1勝もしていないのだそうで、現在はその1勝を目
指しているとのことだ。

『A(ロゴ)3DU』
3月に1度紹介した昨夏の「浜崎あゆみコンサート」を記録
したLiveSpire作品が完成されて再度試写が行われた。
前回観たときは90分の上映時間だったが、完成された作品の
上映時間は約100分。それはエンディングロールにそこそこ
の時間が使われていたが、その他にも多分アンコール曲など
が数曲追加されていたようだ。他にも曲の順番が入れ替えら
れていた感じもする。
それで完成された作品を観ての感想だが、特に前回に指摘し
た後半の3D感が薄れる問題に関しては、2D撮影のカット
と、3D感が特に強い観客席の映像や舞台袖からの奥行感の
ある3D映像とをうまく編集することで、3D感が持続され
ている感じがした。
なお撮影には約20台のカメラが使用されたそうだが、画面に
写り込むカメラを観ているとその全部が3Dではなく、2D
のカメラも多数併用されている。そこでそれらが編集で組み
合わされているものだが、今回はその編集も巧みに行われて
いる感じがした。
この編集が前回と同じだとしたら、この記述は恥ずかしい限
りだが、この他にも蛍光色を強調するような色補正も施され
ているような感じで、全体的に3D感がクリアで心地よく観
られた感じがしたものだ。
なお前回は後半にCGIが追加されるのではないかと書いた
が、それはなかったようだ。しかし最後のバルーンの落下は
3D感もたっぷりで、これは前回も書いた通りCGIに匹敵
する迫力が感じられた。
また、浜崎らのパフォーマンスの凄さは前回も書いた通りだ
が、今回は恐らくアンコール曲が追加されたことで、浜崎ら
の達成感みたいなものが画面を通じて伝わって来る感じがし
た。それは感動にも繋がるものだった。
浜崎のファンでコンサートを実際に観に行った人には、その
ときの想いを再現してさらに細部まで観られる映像を堪能で
きるはずだ。またエンディングロールには、ファンのための
特別なプレゼントも施されていて、これは必見と言える。
そして特別ファンでない僕にもこれだけの感動を与えられる

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07月31日(日)
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