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On the Production
by 井口健二
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■女殺油地獄、晴れた青空、大鹿村騒動記、TFDSM(特)、インシディアス、明りを灯す人、田中さん/ラジオ体操、極道めし+Lone Ranger
『ウルトラマンゼロ』などに出演の石橋保が出演している。
脚本の金杉弘子と監督の横井健司も前作から引き続きだ。
なお、本作はタクミとギイの登場最終章になるそうだが、シ
リーズは今後も続くようでその展開はどうなるのか。大体、
タクミが居なくては「たくみくんシリーズ」ではないと思う
のだが、その辺はどうなるのだろう。
『大鹿村騒動記』
長野県に実在する大鹿村という山間の村落を舞台にした人間
喜劇。2008年3月紹介『闇の子供たち』などの阪本順治監督
による作品。
物語は、村内の停留所に路線バスが到着するところから始ま
る。バスに乗って来たのは若い男と初老の男女。バスの運転
手は初老の男女に見覚えがあるようで声を掛けるが、男女は
サングラスで顔を隠すようにしてその場を立ち去る。
その男女が向かったのは「ディア・イーター」という看板を
掲げた店。そして男は、店の主人に向かって女を返すと切り
出す。その申し出に店主は唖然とするが…。さらに店には、
バスを降りた若い男も働きたいとやってくる。
南アルプスの山麓に位置するその村には、300年の伝統を誇
る「大鹿歌舞伎」と呼ばれる村芝居があり、今年もその公演
に向けて村民たちは稽古に励んでいた。ところが村の世論は
リニア新幹線の誘致を巡って揺れ動いており、それは稽古に
も影を落とす。
そこにさらに店主と初老の男女との関係や、若い男が抱える
問題などが絡んでお話は展開されて行く。
企画自体は「大鹿歌舞伎」の紹介が目的なのかな。しかし阪
本監督はそのまま描くのではなく、そこに様々な人間模様を
織り込んで見せた。その物語は最近ではありがちかも知れな
いが、それを南アルプスの大自然を背景に大らかに謳い上げ
ているものだ。
そしてその中に「大鹿歌舞伎」の歴史や実際の芝居の模様、
さらに回り舞台の様子など、芝居自体についての多角的な紹
介も行われている。
出演は、店主役に原田芳雄、初老の男女に大楠道代と岸部一
徳、若い男に冨浦智嗣。さらに佐藤浩市、松たか子、石橋蓮
司、小倉一郎、でんでん、三国連太郎、瑛太、加藤虎ノ介、
小野武彦らが脇を固めている。
上映時間は1時間33分の作品で、内容的にも重いものでもな
いし、画面では南アルプスの大自然も満喫できて、気楽に楽
しむ作品というところだろう。因に本作は、入場料1000円で
映画館で鑑賞できるようだ。
『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』
“Transformers: Dark of the Moon”(特別映像)
2007年、2009年に公開された日本製の玩具が基のVFXシリ
ーズ第3作。因に本作では3部作が完結編となるようだが、
シリーズ初の3Dで製作されている。ただしその全編は未公
開で、今回は巻頭8分45秒とダイジェスト6分55秒の映像が
紹介された。
実はシリーズの前2作は試写状が来なかったので、ここでも
紹介しなかったものだが、その物語では地球を舞台にして、
金属生命体からなる人類の味方のオートボットと、それに敵
対するディセプティコンの闘いが描かれた。
そして本作ではその第3戦が繰り広げられるものだが、ここ
で本作では、1969年のアポロ11号による月面探査にまで遡っ
て、人類と金属生命体(トランスフォーマー)との関りの歴
史も明らかにされるようだ。
ということで今回の特別映像では、その巻頭の主にアポロ計
画との関連を観ることができた。そこではケネディの演説に
始まってニクソンとの2元中継などが描かれ、さらにそこに
隠されたアポロ計画の真の目的が暴露されて行くものだ。
それは、当時を知るものにとっては懐かしいニュース映像と
再現映像で展開されており、特に金属生命体との関りに係る
映像には思わずニヤリとしてしまうものもあった。それは当
時を知る僕らには楽しめたが、さて当時を知らない人にはど
う映るのだろう。
アメリカ人には自国の歴史だから理解は高いだろうが、最近
の音楽とファッションにしか興味のない日本の若者には、人
類が月に行ったことなど知らない連中も多いようで…。でも
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06月12日(日)
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